中山牝馬S

中山競馬場5日目11R
第39回
中山牝馬S
芝 1800m/GⅢ/4歳上/牝馬/国際/ハンデ


【事前情報ランク マル特M】


昨年は◎フェアリーポルカ(3番人気)、△リュヌルージュ(14番人気)、★エスポワール(1番人気)という決着で馬連4万8730円、3連複3万6620円の大的中をお届けした中山牝馬S。ただでさえ波乱になりがちな牝馬限定の中距離ハンデ重賞の上に、大雪で視界不良、馬場も不良という状況下での大的中だった。今年は雪ではなさそうだが、金曜の夜からまとまった雨になる予報。波乱のムードが漂っている。
過去6年では4歳馬が5連対(3勝2着2回)している一方、中山牝馬Sが引退レースだった6歳馬のアッフィラート、マジックタイム、アイスフォーリスが馬券圏内に。3月の牝馬重賞、そしてヴィクトリアマイルまではやや間隔のある時期のGⅢのため実績上位馬の出走は少なく、重賞初勝利を狙う上がり馬や“引退レースのメイチ仕上げ”という馬が通用しやすい。
今年も4歳初戦のリアアメリアやオープン入り初戦の良血馬ドナアトラエンテが人気を争い、中山牝馬Sらしい様相となっているが、人気馬全てが順当に走れる訳ではないのが中山牝馬Sというレース。馬場や展開、ハンデ差にこのレースへの本気度なども考慮して、広い視野で波乱含みの一戦に対応すべきだろう。




1枠2番
リアアメリア
牝4/55.0kg 
福永祐一/中内田充正
騎手厩舎連対率:33.3%
中山芝:未経験 
芝1800m:未経験 
《期待値60%》

昨年はGⅠでこそ結果を残せなかったものの、常に世代の注目馬として三冠皆勤、エリザベス女王杯出走と王道のローテを走り切った中内田充正厩舎リアアメリア。デビュー2連勝の勝ちっぷりや、復活の勝利を果たしたローズSの内容は高く評価すべきもので、古馬になって精神面が成長してくればさらなる活躍を見せられる可能性は十分にある。
今回はデビューからコンビを組んでいた川田将雅騎手から福永祐一騎手へ乗り替わり。これはレイパパレが中山牝馬Sから始動する可能性があり、川田将雅騎手側が「中山牝馬Sだったら乗れない」と早くに断りを入れていたため。結局レイパパレは大阪杯直行となったが、リアアメリアは川田騎手に断られた後で依頼した福永騎手がそのまま騎乗することになった。福永騎手は追い切りに乗っており、「なんでこの馬がGⅠを勝てなかったのか」と絶賛していたという。この中間はテンションやカイ食いにも課題がなく、仕上がりは順調。実は、GⅠは全敗だがGⅠ以外は3戦3勝。厩舎の先輩ダノンファンタジーと同じく前哨戦までは強いという個性もある。
課題は道悪。秋華賞で大敗した後で「この馬は少しでも馬場が緩くなるとダメ」と断じられていて、週末の雨予報は厳しい。この中間の休養によって馬が成長し、道悪がこなせるようになっていればいいが。


3枠5番
シャドウディーヴァ
牝5/54.0kg 
岩田康誠/斎藤誠
騎手厩舎連対率:0.0%
中山芝:1-0-0-1 
芝1800m:1-1-0-4 
最高タイム:1.45.4
《期待値60%》

東京コースでの好走のイメージが強い斎藤誠厩舎シャドウディーヴァだが、中山では2回走ってフラワーS4着と常総S勝ち。決して相性は悪くない。昨年の春はマイル戦を走らせることを優先して阪神牝馬Sに向かったが、輸送が堪えて大敗。それで今年は中山牝馬Sをステップにヴィクトリアマイルを目指す形を選んでいる。
「本質的にマイルは忙しい馬で、広い東京コースならこなせるという感じ。なので中山だったら1800mがちょうどいいと思います。小回りコースも昨夏のクイーンSで4着とはいえ良い脚を使いましたし、展開次第で上位争いになりますよ」と関係者のトーンは前向き。ハーツクライ産駒らしく古馬になってからも成長を続けていて、そろそろ待望の重賞勝利があっていい。
道悪に関しては、不良馬場だったエプソムCで全く対応できず16着に敗れている一方、重馬場で上位人気が総崩れとなった府中牝馬Sでは2着。極端に悪くなり過ぎず、レースで外目を選んで回ってくれば大丈夫というところか。



4枠7番
フェアリーポルカ
牝5/55.0kg 
和田竜二/西村真幸
騎手厩舎連対率:23.5%
中山芝:1-1-1-0 
芝1800m:3-0-0-3 
最高タイム:1.46.0
《期待値65%》

昨年の中山牝馬Sの勝ち馬にして、WORLDが本命にしていた馬、そして馬連4万8730円のビッグヒットの立役者となった西村真幸厩舎フェアリーポルカ。連覇を狙って出走する今年は昨年から3キロ増の55キロだが、これはその後の活躍を考えれば当然というところ。2走前のターコイズSは56キロを背負って3着に走っており、ハンデの助けがないと走れない馬ではない。
中山コースでは紫苑S2着、中山牝馬S1着、ターコイズS3着と、重賞で3戦全て馬券圏内。同じく右回りで小回りコースの福島牝馬Sも勝っていて、この条件は絶好と言っていい。前走の小倉大賞典は「追い出してからノメってしまった」ということで8着。湿った馬場には対応できるが、荒れて土が剥き出しになっているような馬場は苦手なのだろう。今回は開催前半の中山で雨予報。勝った昨年と状況は似ている。
近走の戦績通り、とにかく得意の1800m、勝てそうなレベルのレースにこだわって使っている馬。中山牝馬Sの連覇はフェアリーポルカと西村真幸厩舎にとっては重要なミッションと言える。連覇を狙う立場ながら、昨年と同じくらいかそれ以下の人気になりそうなのも馬券的には魅力的なポイント。


5枠9番
ドナアトラエンテ
牝5/53.0kg 
戸崎圭太/国枝栄
騎手厩舎連対率:42.9%
中山芝:1-1-0-0 
芝1800m:4-4-1-0 
最高タイム:1.44.8
《期待値65%》

2021年の三冠牝馬ジェンティルドンナの全妹ドナアトラエンテ。管理するのはアパパネ、アーモンドアイを育てた国枝栄厩舎で、体質の弱さで2~3歳時に順調に使えなかったとはいえ5歳3月の今回が重賞初挑戦というのは遅すぎるくらいだろう。サンデーRの牝馬なのでちょうど1年後の3月が引退期限。ここからどれだけ実績を積み上げられるかに注目したい。
前走の初富士Sは牡馬混合戦でメンバーも揃っていて、しかも重馬場。ドナアトラエンテにとっては楽な条件ではなかったが、直線早々と抜け出す競馬でニシノカツナリの猛追を凌いで勝利。着差はクビでもかなり強い内容だった。今回も同じ中山芝1800mで馬場も悪くなりそうなので、この勝利には価値がある。勝ち切れない面があってオープン入りは遅れたものの、素質の高さは確か。ハンデ53キロというのも恵まれている。
鞍上は戸崎圭太騎手だが、元々はルメール騎手が騎乗予定だった。ハンデが53キロになったためルメール騎手が乗れなくなり、同じサンデーRの馬で戸崎騎手が騎乗予定だったアルーシャと鞍上を入れ替える形となっている。国枝厩舎のスタッフは「ルメールがダメになって困ったけど、上手く戸崎と入れ替えられる形になって助かった。イチから探し直すと大変だったからね」と話していた。戸崎騎手にとっては思わぬチャンスが巡ってきたと言っていいだろう。


7枠13番
ランブリングアレー
牝5/55.0kg 
武豊/友道康夫
騎手厩舎連対率:42.4%
中山芝:0-0-1-1 
芝1800m:3-0-1-0 
最高タイム:1.46.0
《期待値60%》

前走の愛知杯で本命公開し、6番人気で僅差の2着に好走した友道康夫厩舎ランブリングアレー。その時にもお伝えしていたように、2走前のターコイズSは「牝馬限定に釣られてマイル戦を使ってしまったが、この馬には明らかに距離が短かった」という敗戦。カシオペアSでボッケリーニに勝っているくらいの素質馬で、適距離の愛知杯での巻き返しは必然だった。
今回も引き続き実績のある1800m戦での出走。この条件では3歳春のフラワーCで3着。小回りコースは問題なくこなせるタイプだ。愛知杯の後はグリーンウッドへの放牧を挟み、早くから中山牝馬Sを目標に調整。小倉記念以来のコンビとなる武豊騎手が中山まで乗りに来る。しっかり仕上がっていて、最終追い切りを見届けた友道師は「上々の動きだった。これなら再度勝ち負けを期待できる」と自信を見せている。



7枠14番
シーズンズギフト
牝4/53.0kg 
津村明秀/黒岩陽一
騎手厩舎連対率:10.0%
中山芝:1-1-2-1 
芝1800m:1-0-1-0 
最高タイム:1.48.6
《期待値65%》

折り合いに大失敗して12着に沈んだ2走前の富士Sを除いては、安定した成績を残し続けている黒岩陽一厩舎シーズンズギフト。デアリングタクトと同じエピファネイアの初年度産駒で、昨年は故障や距離適性の判断によりGⅠへの出走が叶わなかったが、今年こそはという気持ちだろう。
前走のターコイズSは最後方から最速の上がりをマークしての4着。今までとは印象の違うレースぶりだったが、これについて津村明秀騎手は「富士Sでノリさんが暴走させた後だったから、リセットさせる意味でああいう競馬になった」と説明していて、今回については「もう少し攻める騎乗ができるはず」とのことだ。過去の好走時のように好位からの早め抜け出しを狙う形になるだろう。
陣営は小回りの1800mが合うと考えていて、当初は「中山牝馬Sと福島牝馬Sはどちらもチャンスがある」と見込んでいたが、福島開催が施行できなくなって新潟代替となり、福島牝馬Sが新潟芝外回り1800mで行われることになったため、「新潟の外回りは合わない。こうなると中山牝馬Sで何とかしないとダメ」と、今回の仕上げを強化してきたそうだ。


8枠15番
サトノダムゼル
牝5/53.0kg 
田辺裕信/堀宣行
騎手厩舎連対率:-
中山芝:1-1-0-0 
芝1800m:4-2-0-0 
最高タイム:1.46.1
《期待値65%》

前走の愛知杯は3番人気で7着。これにより、芝1800m戦では通算[4-2-0-0]と連対率100%をキープする一方、芝2000m戦では[0-0-0-3]と全て馬券圏外という成績が一層際立つ形となった。今回は連対率100%の芝1800mに戻り、中山コースも白井特別勝ちとディセンバーS2着の実績。さらには重馬場で3戦3勝という馬でもあり、今回の条件は申し分ないように見える。
鞍上は、表向きには出走確定直前まで明かされていなかったが、内々では早くから田辺裕信騎手を確保しており、念のためさらに上位の騎手の動向を探っていたということだそうだ。一方、金鯱賞のジナンボーに関しては本当にギリギリまで納得のいく騎手が見つけられず、渋々菱田裕二騎手で妥協したらしい。
ハンデは愛知杯から据え置きの53キロ。ランブリングアレーやアブレイズが愛知杯から1キロ増となっているのは有利で、関係者も「デキが良かったのに直線で止まってしまった愛知杯でハッキリと距離は1800mまでだと分かった。この条件なら愛知杯で先着された馬には負けないし、53キロのままなら勝ち負けになる」と強気。人気が落ちるようなら面白い1頭。



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