共同通信杯

東京競馬場6日目11R
第55回
共同通信杯
芝 1800m/GⅢ/3歳/国際/別定


【事前情報ランクC】


2010年代は弥生賞やスプリングS以上に皐月賞に直結するレースだと言われていた出世レースの共同通信杯。2歳秋に同じ条件で行われる東スポ杯2歳Sと同様、若駒にとって東京芝1800mは総合力を問われるコース。ここで強い競馬をした馬は高確率でクラシックを引っ張る存在となっていく。
数々のGⅠ馬を輩出してきた出世レースである一方、1番人気馬は不思議なほど不振。過去10年だと[1-3-1-5]という成績で、昨年のマイラプソディ、2018年のグレイル、2016年のハートレーなど、1倍台の支持を受けた馬すら圏外に散ることがある。今年はステラヴェローチェが人気の中心となりそうだが、慎重にジャッジしたい。なお、過去10年の共同通信杯で1番人気になって連対した4頭はアドマイヤマーズ、ドゥラメンテ、イスラボニータ、ディープブリランテ。4頭全て後にGⅠを勝っている。人気の重圧に打ち勝てば飛躍は約束されているということか。
土曜日に行われたクイーンCはアカイトリノムスメが勝利。戸崎圭太騎手は共同通信杯ではレフトゥバーズに騎乗、国枝栄厩舎はプラチナトレジャーを出走させる。京都記念にはアカイトリノムスメの兄ジナンボーが出走。騎手か厩舎か兄妹か、いずれかの土日連勝というシーンもあり得る状況だ。
来週の東京ではいよいよ今年最初のGⅠフェブラリーSが待ち受ける。既に特別登録馬は発表されているが、今年はかなりフレッシュな顔ぶれ。実績馬の少なさが、逆に馬券を面白くしそうだ。




1枠1番
ディオスバリエンテ
牡3/56.0kg 
石橋脩/堀宣行
騎手厩舎連対率:27.8%
東京芝:未経験 
芝1800m:1-0-0-0 
最高タイム:1.50.4
《期待値65%》

父はロードカナロアで、母は重賞3勝馬ディアデラノビア。兄姉には重賞勝ち馬のドレッドノータス、ディアデラマドレを筆頭にディアデルレイ、サンマルティン、カウディーリョなどオープン馬がズラッと並ぶ。キャロットファームお抱えのドル箱血統だ。
デビューは12月の中山芝1800mで、先に抜け出したボーデンを内から急追してゴール前でクビ差捉え切った。ボーデンは2戦目の未勝利戦を6馬身差で圧勝しており、ディオスバリエンテの素質を間接的に証明した格好となった。
先週のきさらぎ賞にも特別登録していたが、厩舎としては最初から共同通信杯が目標。ただ、1週前追い切りの動きがイマイチで、その後で血液検査をしたところ白血球の数値が異常だったため数日間休ませたというのは気になるところ。口向きやゲートの悪さを改善するために在厩で長く乗り込んできたので数日の休みで仕上がりが大きく狂うことはなさそうだが、態勢万全とは言い難い。素質で突破できるか。


2枠2番
キングストンボーイ
牡3/56.0kg 
ルメール/藤沢和雄
騎手厩舎連対率:44.8%
東京芝:1-0-0-1 
芝1800m:1-0-0-0 
最高タイム:1.53.0
《期待値65%》

父は新種牡馬ドゥラメンテで、皐月賞馬エポカドーロの半弟にあたる血統馬。2018年のセレクトセールでノーザンファームが7776万円で落札し、吉田和美氏名義で藤沢和雄厩舎からデビューしている。
新馬戦は単勝1.2倍の支持を集めたが、直線で内へ外へとフラフラしてクビ差の辛勝。明らかに競走馬として未完成だった。2戦目のサウジアラビアロイヤルCは不良馬場もあって5着に敗れたが、陣営は「まだ心身ともに幼いし、今の段階で重賞は厳しいと思う」と、レース前から慎重な姿勢を見せていた。
しかし、立て直したベゴニア賞で2勝目を掴み、再び放牧を挟んで迎える今回は初めてと言っていいほど厩舎サイドが前向き。「実戦を重ねてきた効果と、放牧を挟みながら大事に育ててきたことで、ようやく馬が心身ともにシッカリしてきた。もう2歳の時のような幼さは無いし、強い内容だったベゴニア賞以上の走りが期待できそう」と、今回は課題を指摘するような声が全く無い。「あとは相手関係だけ。サウジの時よりはやれるはず」とのことで、ステラヴェローチェに対するリベンジ達成のシーンまである。


3枠3番
ステラヴェローチェ
牡3/57.0kg 
横山典弘/須貝尚介
騎手厩舎連対率:28.6%
東京芝:1-0-0-0 
芝1800m:未経験 
《期待値65%》

2歳女王ソダシ、朝日杯FS2着馬ステラヴェローチェの両輪で牡牝クラシックに臨む須貝尚介厩舎。ステラヴェローチェはデビューからの3戦が全てマイル戦だが、厩舎はマイルだけの馬にするつもりはない。始動戦は弥生賞か共同通信杯かの2択で「広い東京コース向きなので、結果を出して本番に向かうなら」と共同通信杯を選んでいるが、いずれにせよ目標は皐月賞だ。
朝日杯FSは展開を考えれば収穫十分の2着だったが、厩舎サイドは「1番人気のレッドベルオーブをマークしていたせいで、勝ち馬に追い付けず終わってしまった」と勝てなかったことを悔やんでいるそうだ。とはいえ、速い時計の決着に対応し、自身も33秒台の上がりを使えたことで、道悪に強いだけのバゴ産駒というイメージは完全に払拭された。
須貝厩舎にとってはゴールドシップで2012年に勝って厩舎の重賞初勝利を飾ったレースでもあり、気合の入る一戦。結果を出すことはもちろんだが、距離が延びても大丈夫だと思わせるような内容で走破したい。


4枠4番
プラチナトレジャー
牡3/56.0kg 
田辺裕信/国枝栄
騎手厩舎連対率:29.0%
東京芝:1-0-0-1 
芝1800m:1-0-0-2 
最高タイム:1.47.9
《期待値60%》

今年の共同通信杯は1戦1勝馬が4頭エントリーするなど全体的にフレッシュな顔ぶれだが、キャリアの豊富さで勝負したいのが国枝栄厩舎のプラチナトレジャーと矢作芳人厩舎のカイザーノヴァだろう。プラチナトレジャーは東スポ杯2歳S4着、京成杯5着と重賞を転戦し、今回がキャリア5戦目。ワンパンチ足りないという見方もあるが、東京コースに戻るのがポイントになる。
「気性が悪くて乗り難しい馬で、特に右回りはコーナーでの操縦が難しいので余計に手が掛かる。京成杯は右回りでコーナー4つの2000mというのが不安だったけど、案の定1コーナーで頭を上げて引っ掛かったし、3~4コーナーでも上手く動いていけなかった」と厩舎関係者。今回は未勝利勝ち&東スポ杯2歳S4着の東京コースに戻り、「この条件なら自分の走りはできる。あとは相手関係だけ」とトーンは前向きになっている。
仕上がりも前走以上のようで、辛口なことで有名な田辺裕信騎手が追い切りに乗って「感じは良いですよ」と珍しく動きを褒めていたという。国枝栄厩舎は土曜日のクイーンCをアカイトリノムスメで制したが、この世代については「そろそろ牡馬でクラシックを勝ちたいんだ」と以前から強調していた。賞金を加算し、まずは皐月賞、ダービーに出られる立場を目指したい。


6枠7番
エフフォーリア
牡3/56.0kg 
横山武史/鹿戸雄一
騎手厩舎連対率:20.0%
東京芝:1-0-0-0 
芝1800m:未経験 
《期待値65%》

美浦の情報筋の間では「クイーンCと共同通信杯の土日は武史の1年を左右するような週になる」と言われていた。それほどクイーンCのレフトゥバーズと共同通信杯のエフフォーリアは今年のクラシックのパートナーとして期待されているという意味だが、レフトゥバーズはクイーンCを除外されて共同通信杯に戸崎騎手で出走することに。横山武史騎手や周辺の関係者は「こうなった以上はエフフォーリアでレフトゥバーズを倒して勝つしかない」と、落胆は隠せないながらも気合を入れ直しているそうだ。
鹿戸雄一厩舎は先週のきさらぎ賞でランドオブリバティが3着。今後に向けてメドの立つ内容だったとはいえ賞金加算に失敗したのは痛恨で、「今週こそは」と気合が入っている。1週前追い切りは手応えイマイチだったが、今週は「明らかに反応が変わっていた」と関係者が仕上がりに太鼓判。過去2戦は2000mだが、この頭数の1800mなら流れに乗れないということはないだろう。
横山武史騎手が初めて跨った時に発した「衝撃を受けました。この馬で大きいレースを獲りたいです」というコメントは、今でも厩舎では語り草。今や横山武史騎手は関東リーディングジョッキーで、エフフォーリアも期待通り2戦2勝で重賞に挑む立場となった。出世レースを制しクラシックの主役となれるか。


8枠11番
シャフリヤール
牡3/56.0kg 
福永祐一/藤原英昭
騎手厩舎連対率:35.3%
東京芝:未経験 
芝1800m:1-0-0-0 
最高タイム:1.49.9
《期待値65%》

皐月賞馬アルアインの全弟で、菊花賞当日となる10月25日の芝1800m戦、すなわち“伝説の新馬戦”と言われている番組で新馬勝ち。2着馬ヴィヴァンとはクビ差だったが、3着馬は4馬身、4着以下はさらに3馬身離すマッチレースだった。ヴィヴァンは2戦目の未勝利戦を楽に勝ち上がっている。レース後には福永騎手が「まだフワフワしていて能力だけで走っている感じ。今の状態で2着馬を負かしたのは素質がある証」と、さらなる上積みを期待していた。
12月中旬には「2戦目は東京の共同通信杯に向かう」と決定。福永騎手もこの馬のために今週は東京に行くと早々に決めていた。京都記念のワグネリアンが武豊騎手との新コンビになったのはそのためだ。また、2歳戦で主役を張った福永騎手のお手馬レッドベルオーブが皐月賞へ直行することが先日クラブから発表されたが、騎手に関しては未定。これもシャフリヤールの結果待ちだからだと言われている。
「この馬が間違いなく藤原厩舎の今年一番」と情報筋。「新馬勝ち後にここまで待ったことで馬は相当良くなっている」とのことで、「勝てば楽なローテでダービーまで行ける。出来れば1着が欲しい」と、かなり結果を意識している。1戦1勝馬には厳しいレースだが、過去30年で唯一新馬戦と共同通信杯を連勝したのがリアルスティール。鞍上は福永騎手、ディープインパクト産駒でサンデーレーシングの馬だった。




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