愛知杯

中京競馬場5日目11R
第58回
愛知杯
芝 2000m/GⅢ/4歳上/牝馬/国際/ハンデ


【事前情報ランクM】


例年は1月のローカル中京の重賞として行われている愛知杯だが、今年は関西の開催として行われている中京で行われる。番組編成通りだと愛知杯は去年のように小倉で行われても不思議ではなかったが、中京の重賞ということを重視したのだろう。なので、今週は中京で土日ダブル重賞、しかも近い条件での連戦という形になっている。
牝馬限定の中距離ハンデ重賞というのは荒れるのが定番。小倉で行われた去年は重馬場の影響もあって3連単59万馬券。2013年は12番人気→14番人気→13番人気で決まって3連単471万馬券という結果になった。
ハンデに関しては、実績のない軽ハンデ馬が人気薄で走るのはよくあるとして、重ハンデ+近況不振のため人気落ちしている実績馬が巻き返してくることもあるので難しい。今年は56キロのセンテリュオとデンコウアンジュがトップハンデだが、センテリュオは人気でもデンコウアンジュの方は人気薄となりそうだ。
登録馬は26頭いて、そのうち6頭は除外に備えて日経新春杯にも登録していた。結局、フィリアプーラ、ムジカ、シャレードが投票して除外。ロサグラウカ、レイホーロマンス、ミスマンマミーアはフルゲート割れした日経新春杯の方に回っている。




1枠2番
ウインマイティー
牝4/53.0kg 
松若風馬/五十嵐忠男
騎手厩舎連対率:0.0%
中京芝:未経験 
芝2000m:1-0-0-2 
最高タイム:2.01.9
《期待値60%》

春クラシックではデイジー賞と忘れな草賞を連勝し、オークスでも一旦先頭に立つ競馬で僅差の3着に好走した五十嵐忠男厩舎ウインマイティー。秋は紫苑S6着、秋華賞9着、エリザベス女王杯14着と尻すぼみの結果に終わり、紫苑Sが終わった時点で「この馬は叩いて良くなるタイプだから休み明けの紫苑Sでこれだけ走れたなら上等。本番のGⅠではもっと良い走りを期待できる」と意気込んでいた陣営にとっては不本意な結果となってしまった。
今回は放牧を挟んでの明け4歳初戦。「GⅠを連戦した疲れはあったけど、今回の放牧でしっかりリフレッシュできた」と厩舎スタッフは状態面についてコメントしている。前走に関しては「ゴチャ付いた面はあったけど、それにしても負けすぎ」と不満なようだが、GⅢで53キロなら格好は付けたいところだろう。
巻き返しに向けてのポイントは初ブリンカーとハミをこれまでと替えてきたこと。秋はゲート内で落ち着きがなくて出遅れることが多く、精神面の課題が取りざたされていた馬なので、馬具の効果でレースに対する集中力が増せば春の強さを取り戻せる可能性はある。


3枠5番
センテリュオ
牝6/56.0kg 
ルメール/高野友和
騎手厩舎連対率:0.0%
中京芝:未経験 
芝2000m:3-2-0-3 
最高タイム:1.57.6
《期待値60%》

昨年の愛知杯は重馬場に泣かされて1番人気5着という結果に終わった高野友和厩舎センテリュオだが、その後マーメイドS2着、オールカマー1着と実績を積み重ね、前走のエリザベス女王杯でも5着に健闘した。今年で6歳のため、クラブの規定で引退まで残された時間は長くて2か月。今回は繁殖入り前に重賞タイトルを手にするための愛知杯参戦、そしてルメール騎手起用といったところだろう。
「ハンデが重いのは気になりますが、牝馬限定のGⅢなら普通は負けられないでしょう」と厩舎サイド。「去年のレース後にルメールが『馬場が悪くてダメだった』と言っていたけど、今年は良馬場でやれそうだしね」と、去年との条件の違いにも期待を持っている。
「瞬発力勝負よりはペースが流れて上がりが掛かるような展開が合っている。前走は後方からになってしまって力を出し切れなかったが、もう少し位置は取れる馬だし強気で仕掛けていってほしい」と厩舎筋の関係者。アーモンドアイ、ラッキーライラックらの同期として、人気に応えるような横綱相撲で勝ち切りたい。


4枠7番
サトノガーネット
牝6/55.0kg 
坂井瑠星/矢作芳人
騎手厩舎連対率:17.2%
中京芝:1-0-0-2 
芝2000m:2-1-0-5 
最高タイム:1.57.7
《期待値60%》

2019年の12月に愛知杯と同条件のGⅢ中日新聞杯を勝っていて、去年の夏には小倉記念2着、新潟記念4着と牡馬相手にサマー2000シリーズで善戦。追い込み一手、しかも大外一気の競馬にこだわっているので常に展開待ちだが、牝馬同士なら軽々と突き抜けていけるだけの脚は持っている。
この中間も短期放牧を挟んでいるが、厩舎サイドは「いつもは放牧から戻ってくるとカイ食いが悪くて調整に苦労するが、今回はしっかり食べてくれているので加減せずに調教できた」と仕上がりの良さをアピールしている。エリザベス女王杯や中日新聞杯の時よりは良いデキでレースに臨めるようだ。
エリザベス女王杯が見せ場のない負け方だったため、中日新聞杯の時には「衰えが来ているかもしれない」と心配されていたが、中日新聞杯は8着とはいえメンバー中2位の上がりで0秒7差。「これなら展開一つで再び勝負になっていい」と厩舎の評価も戻ってきている。乱戦になれば大外から出番あり。


5枠10番
サトノダムゼル
牝5/53.0kg 
川田将雅/堀宣行
騎手厩舎連対率:50.0%
中京芝:未経験 
芝2000m:0-0-0-2 
最高タイム:2.00.2
《期待値60%》

「サトノ」勢は愛知杯も日経新春杯も東西から1頭ずつの2頭出し。愛知杯は矢作厩舎のサトノガーネットと堀厩舎のサトノダムゼルで重賞タイトルを狙う。サトノダムゼルは前走のディセンバーSで本命公開し、勝ち馬に上手く逃げ切られたものの2着は確保して3連単1万9680円を的中している。その当時から「次は愛知杯なので重賞でも楽しみが持てるような走りをしてほしい」と言われていた。
今回は2000mに対応できるかがカギだろう。ここまで1800mでは①①①②①②着と6戦して全て連対しているが、2000m戦は2戦して秋華賞13着、新潟記念5着とどちらも馬券圏外。GⅠと牡馬相手の重賞だったので「負けたのは距離ではなくレースレベルが理由」という見方もあるが、厩舎筋の関係者は「今回はデキに関しては文句ないし牝馬同士のGⅢで斤量も53キロ。ここでダメならいよいよ距離ということなんだろう」と、今回のレースを2000mが本当に合わないのかどうかの試金石と見ているようだ。
大事に使ってきた馬で、今回は明け5歳の初戦ながらキャリア9戦目。オープンに上がってからは賞金加算ができていないので、この先は今のままだと使いたいレースに使えなくなる可能性もある。今回勝ち負けになれば、2000mはOK、賞金加算にも成功と先々に向けて明るい結果となるが。



6枠12番
レッドアステル
牝5/53.0kg 
武豊/国枝栄
騎手厩舎連対率:35.7%
中京芝:未経験 
芝2000m:1-0-0-1 
最高タイム:2.00.7
《期待値60%》

一戦ごとに休ませながら使ってきたためオープン入りは4歳の秋になってしまったが、多くの名牝が集う国枝栄厩舎の中でも素質の高さをかなり評価されているレッドアステル。キャリア8戦4勝で、大敗したのは3歳春の桜花賞だけ。2走前に4着だったオホーツクSも「マークする相手を間違えて仕掛け遅れた」という敗因があり、ほぼ底を見せていないと言っていい存在だ。
甲斐路Sを勝った後はすぐに放牧に出し、10月末には「次走は愛知杯」と決定。その理由というのが「オープンやリステッド競走を間に使っても良かったが、そこを勝ったら愛知杯でハンデが重くなってしまう」というもので、厩舎サイドの「オープンだったら一発で勝ててしまう」という自信が窺える。実際、ハンデは53キロと恵まれる形になった。
12月15日に帰厩し、調整は至って順調。「昇級戦でも牝馬同士なら十分に戦える力があるし、得意の左回りなのでここで重賞タイトルを取らせてやりたい」と厩舎サイドは強気だ。唯一気になるのは輸送に慣れていない点で、厩舎サイドは「輸送をクリアして440キロ台で出走させたい」と話していた。当日の数字には注意したい。


7枠15番
シゲルピンクダイヤ
牝5/54.0kg 
和田竜二/渡辺薫彦
騎手厩舎連対率:22.7%
中京芝:0-1-0-0 
芝2000m:0-1-1-0 
最高タイム:2.00.2
《期待値60%》

前走の中日新聞杯では2019年のターコイズS3着以来1年ぶりとなる好走を果たした渡辺薫彦厩舎シゲルピンクダイヤ。桜花賞2着、秋華賞3着とクラシックで活躍した馬が4歳シーズンは不振にあえいでいたのはゲートの悪さが原因だったが、前走はようやく練習の効果が出たのかスムーズにゲート入りしてスタートも決め、好位から粘り込む競馬で復活を果たした。
ただし、厩舎スタッフは「前走上手くいったからといって、もう大丈夫とは言えませんよ。今回またやらかす可能性だった十分にあります」と慎重。ゲート入りとスタートに関しては厩舎としても馬に聞いてくれという状態になっているようだ。能力上位であることは間違いないが、今回もアテにはしにくいという感じか。



8枠18番
マジックキャッスル
牝4/54.0kg 
戸崎圭太/国枝栄
騎手厩舎連対率:40.0%
中京芝:未経験 
芝2000m:0-1-0-1 
最高タイム:2.00.8
《期待値60%》

秋華賞では鞍上の好騎乗もあってデアリングタクトに内から食い下がる2着に好走した国枝栄厩舎マジックキャッスル。国枝厩舎はアーモンドアイが引退したが、カレンブーケドールがいて、愛知杯もレッドアステルとマジックキャッスルの2頭出しで、明け3歳馬もサトノレイナスやアカイトリノムスメがいる。本当に牝馬は毎世代良い馬が続々と出てくる。
「放牧を挟んで愛知杯というのは予定通り。良い競馬は続けているが、2着が4回あって勝ち星は新馬戦の1勝だけ。そろそろタイトルを取らせたい」と厩舎サイド。勝ち味に遅いというのはカレンブーケドールに似ているかもしれない。新馬勝ちは1200mだったが、徐々に距離を延ばして2000mや2400mでも崩れていないという安定感は魅力だ。
戸崎圭太騎手はファンタジーS以来の騎乗となるが、今回はこの馬のために中京入り。最終追い切りにも騎乗しており、実力馬とのコンビ復活に色気を持っているようだ。社台RHは4歳のマジックキャッスル、5歳のランブリングアレー、6歳のリンディーホップと違う世代での3頭出しになっている。



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