阪神C

阪神競馬場7日目11R
第15回
阪神C
芝 1400m/GⅡ/3歳上/国際/定量


【事前情報ランクM】


昨年はグランアレグリアが5馬身差で圧勝し、今年の短距離路線における大活躍の足掛かりとなった阪神カップ。今年はマイルGⅠであと一歩の競馬が続いたインディチャンプ、昨年の2着馬フィアーノロマーノ、3歳牝馬ではマルターズディオサとヤマカツマーメイドの2頭が出走する。
阪神内回り1400mという得手不得手の差が出やすい条件ゆえに、創設当初からリピーターが多いレースで、同じ条件で春に行われる阪急杯との関連性も高い。今年は昨年の阪神カップと今年の阪急杯でともに2着のフィアーノロマーノが出走する。
今年は中山のホープフルSと同日開催のため、乗り替わりにも要注意。インディチャンプの福永祐一騎手も、2歳のお手馬の動向次第ではインディチャンプに乗らずに中山に向かう可能性があったそうだ。ダノンファンタジーは川田将雅騎手がホープフルSで同じ「ダノン」のダノンザキッドに騎乗するため、2年ぶりに乗り替わりとなっている。
今年の阪神の重賞はこれがラスト。日曜日は有馬記念の裏でOPギャラクシーS、そしてお馴染みのファイナルSが行われる。来年は京都競馬場が改修工事で休止しているため、年間のほぼ半分に阪神開催が組まれている。今から阪神コースの傾向は徹底チェックしておきたい。




1枠1番
クリノガウディー
牡4/57.0kg 
幸英明/藤沢則雄
騎手厩舎連対率:4.3%
阪神芝:0-1-0-2 
芝1400m:0-0-0-1 
最高タイム:1.20.7
《期待値60%》

2020年は非常に悔しさの残るシーズンとなったかもしれない藤沢則雄厩舎クリノガウディー。年明け初戦の東京新聞杯で3着と好発進を切ると、阪急杯を挟んで参戦した高松宮記念で15番人気ながら大金星の1位入線!ところが、直線での走行妨害を取られて4着と馬券圏外に降着してしまった。その後は“高松宮記念の実質的な勝利”を評価されて人気になるレースが続いたが結果が出ず、再び世間の注目が薄れてきたスプリンターズSでは5着と盛り返したものの、結局今年は勝利はおろか連対も一度も果たせなかった。
今回は春の阪急杯以来となる1400m戦。マイルでもスプリントでも結果が出ているので1400mという距離に戸惑うことはなさそうだが、「阪神コースは朝日杯で好走したきりでその後は結果が出ていない。そもそも左回りの方が得意な馬でもあるし、年明けの京都金杯まで待っても良かったかも。今年は中京で行われるからな」という関係者の話は気になる。能力があることは皆分かっているだけに、この舞台で力を引き出せるかどうか。





3枠6番
ダノンファンタジー
牝4/55.0kg 
藤岡佑介/中内田充正
騎手厩舎連対率:26.3%
阪神芝:4-0-0-2 
芝1400m:1-0-0-0 
最高タイム:1.21.8
《期待値60%》

2020年は不完全燃焼のまま年末を迎えてしまったというところだろうか。阪神JFを制し、牝馬クラシックでは主役を張った中内田充正厩舎ダノンファンタジーだが、4歳シーズンは阪神牝馬S5着、ヴィクトリアマイル5着、府中牝馬S6着と3戦しかできず結果も一息。府中牝馬Sで掲示板を外したことで、マイルCSへの参戦は諦めて1400mの阪神Cに向かうことになった。
今回の条件については情報筋が「3歳の時から将来は1200m~1400mの馬になりそうだと言われていたような馬なので、距離を短くすることはプラスになると思いますよ」と語るように、復活の足掛かりになり得るという見方が多い。「GⅠ馬なので最低でもマイルはこなせる馬にしたいと厩舎は毎回調教を工夫してきましたが、この距離で一発目から結果が出るようなら、来年はスプリント路線に向かうかもしれません」とのことで、今回の1400m起用は将来を占う一戦になりそうだ。





4枠7番
ステルヴィオ
牡5/57.0kg 
池添謙一/木村哲也
騎手厩舎連対率:18.8%
阪神芝:0-1-0-2 
芝1400m:0-2-0-1 
最高タイム:1.20.0
《期待値65%》

2020年は本格的に短距離路線に転向し、体質の弱さで順調にいかない期間はあったものの近2走はGⅡで2着と結果を出している木村哲也厩舎ステルヴィオ。前走のスワンSでは本命公開し、カツジとの馬連3万4820円を的中している。
今年は京王杯SC2着の後に「レース後の反動が大きく状態が戻らない」と安田記念を回避。その後はキーンランドC→スプリンターズSというローテを思い描いていたが、札幌競馬場に到着したところで熱発してしまい、再調整のためスワンSまでスライド。スワンSでは結果を出したが、今年の一連の経緯を踏まえ、「出走間隔を空けた方がいいので、マイルCSは使わずに放牧を挟んで阪神Cを目指す」と判断している。陣営は「馬に柔らかみがあり、スワンSの時と同等のデキにある」と前向きで、このローテ選択は正解と言えそうだ。
今年は結局一度しかGⅠを使えなかったが、短距離戦ならノドの不安も出ず安定して走れることは証明できた。ここで結果が出れば、来年は3歳秋以来となるGⅠ制覇に目標を絞っていけるだろう。





4枠8番
フィアーノロマーノ
牡6/57.0kg 
団野大成/高野友和
騎手厩舎連対率:11.1%
阪神芝:3-2-0-0 
芝1400m:1-2-0-2 
最高タイム:1.20.2
《期待値65%》

2020年は路線変更が吉と出て、6歳にして最も充実したシーズンを送れたと評価していい高野友和厩舎フィアーノロマーノ。昨年の阪神Cで2着を確保し、短距離にシフトすればもっとやれそうだという感触は掴んでいたが、年明け初戦の阪急杯は被害馬となりながら3位入線2着の好走を見せ、スプリント戦3戦目の京阪杯で久々の重賞勝利を飾った。
豪州産馬らしいパワータイプの馬で、阪神コースは1000万勝ち、1600万勝ち、阪神C2着、阪急杯2着、そして京阪杯勝ちと非常に相性がいい。もちろん今回も陣営はコース適性の高さを強く意識している。「阪神の1400mはこの馬には適した舞台なので、あとは相手関係だけでしょう。状態は前走を使って更に上昇しています」と自信十分だ。





5枠9番
サウンドキアラ
牝5/55.0kg 
松山弘平/安達昭夫
騎手厩舎連対率:54.2%
阪神芝:1-2-2-1 
芝1400m:2-0-1-2 
最高タイム:1.21.7
《期待値55%》

2020年は京都金杯、京都牝馬S、阪神牝馬Sの3連勝という最高のスタートを切った安達昭夫厩舎サウンドキアラ。その勢いで挑戦したヴィクトリアマイルでは、アーモンドアイには歯が立たなかったものの、GⅠ馬ノームコアとの接戦を制して2着を確保。牝馬路線ではトップクラスの存在まで出世した。
ところが、秋競馬は始動戦のスワンSで10着に敗れると、続くマイルCSでも変わり身を見せられずまたも10着。春の勢いと安定感がすっかり失われてしまった。関係者は「スワンSは内枠がアダになって、ずっと悪いところを通らされて馬の気持ちが切れてしまった。マイルCSは逆に外枠でポジションが取れず普段より後ろからになって届かなかった。ただ、マイルCSは牡馬相手のGⅠで力負けという面もあったかな」と近2走を振り返っている。
今回はGⅡになった分だけ相手は楽になっているが、1600mか1400mかだったら1600m向き、京都か阪神かだったら京都向きの馬なので、阪神芝1400mというのはベスト条件からは少しずつズレている感も。春の連勝中ならば難なく対応できただろうが、今回は「なんとかキッカケを掴む競馬をしてくれれば」と陣営もやや控えめなトーンだけに。





6枠12番
インディチャンプ
牡5/57.0kg 
福永祐一/音無秀孝
騎手厩舎連対率:43.8%
阪神芝:2-2-1-1 
芝1400m:1-0-0-0 
最高タイム:1.23.2
《期待値65%》

2020年はマイルGⅠ春秋制覇を成し遂げた昨年と比べると大仕事は出来ず、香港遠征の断念やスプリンターズSの回避など色々と不運な出来事もあったものの、引き続きこの路線では最上位の力を見せてきた音無秀孝厩舎インディチャンプ。今年のラストは新馬戦以来となる1400mの阪神Cに矛先を向けてきた。
音無師が「これまでの相手を考えると、ここでは負けられない気持ち」と自信と示しているように、今回は結果最優先というレース選択。昨年はマイルCSを勝って香港マイルに参戦したが、今年は国内専念で、しかも1400mのGⅡ。ここを使う理由は勝ち星と賞金を上積みすること以外にない。
休み明けはあまり走らず、ひと叩きしてグンと変わるのがインディチャンプの個性。秋競馬はスプリンターズSを使えずマイルCSがブッツケ参戦になったことも、年内にもう1走することになった背景となっている。追い切りに騎乗した厩舎スタッフは「ひと叩きして良くなるのがこの馬。追い切りは最後まで軽快に販路を上がってきたし、力みがなく良い雰囲気」と好感触。音無師も「マイルCSは悔いなく仕上げたつもりだったが、最後のひと押しが利かなかったのはやはり休み明けの分かもしれない」と振り返っている。


8枠16番
マルターズディオサ
牝3/54.0kg 
田辺裕信/手塚貴久
騎手厩舎連対率:45.5%
阪神芝:1-1-0-1 
芝1400m:未経験 
《期待値60%》

2020年は牝馬クラシックの中心を担う1頭として三冠に皆勤したが、チューリップ賞と紫苑Sのトライアル重賞2つを勝った一方で、本番のGⅠでは桜花賞8着、オークス10着、秋華賞7着と結果が出なかった手塚貴久厩舎マルターズディオサ。今回は古馬との初対戦かつ、未勝利戦以来となる牡馬混合のレースになるが、なんとここで初距離の阪神Cに遠征する決断をしてきた。
「クラシックが終わったので、今後は短い距離を使っていくつもり」と厩舎サイド。今回は一気の距離短縮かつ、敢えて強い相手がいるGⅡにぶつけることで、今後への試金石にしたいという考えのようだ。「調教は短距離仕様に変えているので、1400mくらいなら初戦から流れに乗れるはず」とのこと。田辺裕信騎手は中山にいればホープフルSに乗れたかもしれないが、マルターズディオサとともに阪神に遠征することを選んでいる。



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