ターコイズS

中山競馬場5日目11R
第6回
ターコイズS
芝 1600m/GⅢ/3歳上/牝馬/国際/ハンデ


【事前情報ランクM】


重賞に昇格して第1回となった2015年が11番人気→16番人気→15番人気という驚きの決着で、一昨年の第4回も5番人気→10番人気→13番人気という大波乱。昨年こそ人気の3歳牝馬3頭で決まったが、中山マイル、牝馬限定、ハンデ戦という条件で行われるレースだけに、波乱があって当然と考えるべきだろう。重賞に昇格する少し前の2011年には単勝万馬券のマイネプリンセスが勝っている。
今年は3歳馬が7頭、4歳馬が5頭とフレッシュな顔ぶれで、ハンデは52キロから57キロの上下差5キロ。トロワゼトワルの57キロは牡馬換算59キロということで、2走前に京成杯オータムハンデを勝っているとはいえ過酷な斤量を課せられたという印象だ。
ここ2年は秋華賞15着から巻き返したコントラチェック、エリザベス女王杯12着から巻き返したミスパンテールと、距離の長いGⅠから得意のマイルに戻って、というパターンの馬が連勝中。第1回を勝ったシングウィズジョイも秋華賞10着からの巻き返しだった。確かに、牝馬路線は春はマイル中心で秋は長めの距離が中心という形になっている。秋競馬には牝馬限定のマイル以下の重賞はターコイズSしかない。
中山は今週もGⅠ裏という立ち位置だが、来週はいよいよホープフルS&有馬記念。さらに中山大障害も土曜日に組まれていて、来週は最高に盛り上がることになりそうだ。




2枠3番
フェアリーポルカ
牝4/56.0kg 
和田竜二/西村真幸
騎手厩舎連対率:26.7%
中山芝:1-1-0-0 
芝1600m:未経験 
《期待値55%》

今年の前半に中山牝馬Sと福島牝馬Sを連勝している西村真幸厩舎フェアリーポルカ。今年の実績はこのメンバーの中ではトップクラスだがハンデが56キロにとどまっているのは中山牝馬Sがハンデ52キロでの勝利だったから。トロワゼトワルよりも1キロ軽いのは明らかに有利な材料だろう。
一方で、マイル戦はデビュー以来初めて。中距離適性を重視して春はヴィクトリアマイルを見送ったほどだったが、今回は小回りの中山ということでマイル戦でも出走を決意したようだ。
「前走は滑るような馬場でこの馬には合わなかった」と関係者は府中牝馬Sの敗因を振り返っている。「いわゆる時計の掛かる良馬場、多少荒れた馬場が良いので、今の中山は合っていると思う。速い脚がないので前半のペースが上がって上がりの掛かる展開になってほしい」とのこと。「状態はこの1年ずっと良かった。敗因のハッキリしている前走以外は常に際どい競馬をしているので、今年最後のレースも何とか頑張ってもらいたい」と、叩き3戦目での巻き返しを狙っている。


3枠5番
アンドラステ
牝4/54.0kg 
岩田望来/中内田充正
騎手厩舎連対率:28.6%
中山芝:0-0-0-1 
芝1600m:3-0-2-1 
最高タイム:1.33.4
《期待値65%》

前走の京成杯オータムハンデは主戦を務めてきた岩田望来騎手からルメール騎手に鞍上を替えて勝負態勢だったが、勝負どころから直線までずっと詰まりっぱなしでまさかの10着に大敗。「癖があって慣れていないジョッキーには掛かったりして難しい馬。ルメールにすればいいって話じゃなかった。この馬に関しては望来が一番合っている」と、今回は鞍上を戻して再び中山マイルに挑んでいる。
左回りの方が走りが良いということでエプソムC→関屋記念というローテを選んでいたという経緯があり、京成杯で大敗した直後には「乗り難しい馬なので中山のトリッキーなコースは厳しかった」とも言っていたが、それでも今回ターコイズSを選んだのは、前走が明らかに騎乗ミスでの負けだったことと、牝馬限定戦なら能力が上という自信があるからだろう。
「休ませた割に状態が戻っていない」というのが帰厩直後の話だったが、その後は中内田師が自ら調教に跨るなど熱心に調整を進めてきた。岩田望来騎手は今年大きく成績を伸ばしたものの、重賞は未勝利。エプソムCの時から言われていたが関係者は「この馬で望来に重賞を勝たせたい」と力が入っている。


3枠6番
インターミッション
牝3/53.0kg 
石川裕紀人/手塚貴久
騎手厩舎連対率:30.4%
中山芝:3-0-1-0 
芝1600m:3-0-1-1 
最高タイム:1.33.3
《期待値60%》

中山マイルでは新馬戦1着、菜の花賞3着、アネモネS1着、秋風S1着と抜群の結果を残している手塚貴久厩舎インターミッション。桜花賞が14着、オークスが18着と中山マイル以外では全く歯が立たなかったことを考えると、このコースへの適性は目を見張るものがある。前走は2戦連続大敗後かつ休み明けでレース前は厩舎サイドも「古馬の3勝クラスに混じって通用するかどうか」と自信なさげだったが、一発で勝ち上がっていい意味で予想を裏切られたという。
「前走には乗っていた石川も厩舎スタッフもビックリしていたよ」と情報筋。「よほど中山が合うんだろうということで、この先は徹底的にこの条件を使い続けようと決めて、秋風Sの後はターコイズS一本に絞っていた」とのことだ。「抜群に良いということはない馬だけど、いつも通り順調に来ている」と厩舎サイド。「春からずっと大物感は感じなかったけど、前走も想像以上に走ったし、このコースなら重賞でもひょっとするかも」と、関係者は密かに期待している様子。


4枠7番
ドナウデルタ
牝4/55.0kg 
ルメール/石坂正
騎手厩舎連対率:25.0%
中山芝:未経験 
芝1600m:1-0-1-3 
最高タイム:1.33.0
《期待値60%》

来年2月に解散を控える石坂正厩舎が馴染みの良血馬を重賞に送り込む。ドナウデルタはドナウブルーの産駒で、ジェンティルドンナの姪に当たる血統。春には「京都牝馬Sを勝って厩舎最後のヴィクトリアマイルに挑戦させたい」という勝負話があったが、重馬場が響いて大敗。それでも秋競馬復帰戦のポートアイランドSを勝って再び重賞の舞台に戻ってきた。ルメール騎手の起用は勝負気配の表明と捉えていいだろう。
「前走と比べるとちょっとピリピリしているが、思惑通りにここまで調整してこられた」と厩舎関係者。「初めての長距離輸送になるので、1週前にしっかりやって最終追い切りはソフトに済ませた。カイ食いも良いし仕上がりに不安はない」と、トーンは前向きだ。
輸送に加えて中山マイルのトリッキーなコースに対応できるかもカギになるが、陣営は「前走のように内で上手く溜められれば、直線で伸びてくる脚はある」と語っている。厩舎最後の重賞勝利のチャンスとなるかもしれない一戦。ルメール騎手の腕で何とかできるか。


4枠8番
スマイルカナ
牝3/54.0kg 
柴田大知/高橋祥泰
騎手厩舎連対率:15.4%
中山芝:2-1-0-0 
芝1600m:4-1-1-3 
最高タイム:1.32.7
《期待値65%》

中山マイルではひいらぎ賞とフェアリーSを勝って京成杯オータムハンデも2着ということで3戦3連対。サマーマイルシリーズも2位で、桜花賞3着の実績もあり、中山適性もマイルの実績も牝馬同士なら一枚抜けている印象の高橋祥泰厩舎スマイルカナ。夏以降はやや“名より実を取る”といった感じのローテーションで走っているが、今回はベスト条件で重賞2勝目のチャンスだろう。
「前走は2番手からでも我慢して走れたのが大きかった。今回は他の出方次第で逃げるパターンもあるけど、逃げなくてもレースが出来ると分かったので無理をせずに済む」と陣営は前走の内容を評価。富士Sでは無理に競り合って大敗してしまったが、今なら他馬に譲る形も取れるということだろう。
「元々タフな馬だし、この中間も順調に過ごせて体を大きく見せている」とのことで、状態面はいつも通りといった感じだろう。よほど先行勢に不利な展開にならない限り、この舞台で大崩れするイメージはない。


6枠11番
サンクテュエール
牝3/54.0kg 
北村宏司/藤沢和雄
騎手厩舎連対率:8.7%
中山芝:未経験 
芝1600m:2-1-0-1 
最高タイム:1.34.4
《期待値60%》

今年のターコイズSに出走する3歳馬としては唯一牝馬クラシック三冠に皆勤した藤沢和雄厩舎サンクテュエール。桜花賞6着、オークス13着、秋華賞16着と成績は右肩下がりで終わってしまったものの、牝馬が勝てば出世確実と言われるシンザン記念の勝ち馬。マイルに戻ってきた今回は注意が必要だろう。
「三冠の中で一番チャンスがあると思っていた桜花賞は重馬場になってしまい、オークスと秋華賞は距離や展開が合わなかった。結果的には本来の力を披露できないまま3つとも終わってしまいました」と厩舎関係者。それだけにシンザン記念以来のGⅢとなる今回は巻き返しに燃えていて、「この相手でマイルで54キロなら勝ち負けしないとダメですよ」と、かなり自信がありそうな雰囲気だった。
藤沢和雄厩舎の馬なのにルメール騎手が手放したのは気掛かりだが、新たにコンビを組む北村宏司騎手は調教に乗ってかなりの感触を掴んでいたそうだ。怪我などもあって2年以上重賞を勝っていない北村宏司騎手だが、この機会を活かしたいところ。


7枠14番
ランブリングアレー
牝4/55.0kg 
吉田隼人/友道康夫
騎手厩舎連対率:44.4%
中山芝:0-0-1-0 
芝1600m:1-1-0-1 
最高タイム:1.33.9
《期待値65%》

先週の阪神JFをソダシとともに勝利した吉田隼人騎手が今週の牝馬重賞でも有力な関西馬に騎乗。友道康夫厩舎ランブリングアレーは前走のカシオペアSで中日新聞杯を勝ったボッケリーニに完勝しており、2走前の小倉記念は牡馬相手に1番人気だった実績馬。マイル戦は久々となるが、牝馬限定戦なら能力が一枚上という存在だ。
「ようやく軌道に乗ってきた。マイルも久々に使うがむしろ良いんじゃないかと思う」と厩舎サイドは強気。「立ち回りの上手さが武器の馬なので、中山コースも有利に働きそう。鞍上も乗れているからね」と、フラワーC以来となる中山遠征にも不安は感じていない様子だった。
友道厩舎と吉田隼人騎手のコンビではレッドアネモスでクイーンSを勝っている。同じ騎手・厩舎で違う馬で牝馬限定重賞を2勝となると少し珍しい記録になりそうだ。夏はレッドアネモス、ビーチサンバ、ランブリングアレーを使い分けるためにランブリングアレーが牡馬相手の小倉記念に向かったという経緯もあったが、今回はランブリングアレーが牝馬限定戦を勝ちに来ている。



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