神戸新聞杯

中京競馬場7日目11R
第68回
神戸新聞杯
芝 2200m/GⅡ/3歳/牡・牝馬/国際/馬齢


【事前情報ランクC】


コントレイルの秋初戦に大きな注目が集まる今年の神戸新聞杯。前日発売の単勝オッズは1.1倍だが、これは並の1.1倍ではない。前日オッズのコントレイルの単勝支持率は78.4%で、比較として挙げるとディープインパクトが最も人気を集めた菊花賞の単勝支持率が79.04%(グレード制導入後8位)、神戸新聞杯の単勝支持率が78.54%(同10位)だった。ディープインパクトの時代には『JRAプラス10』がなく、神戸新聞杯はギリギリで単勝1.1倍、菊花賞は単勝1.0倍の元返しだった。今回のコントレイルは父に迫る支持を集めているということになる。
ここまで人気が偏ると、2番人気以降が混沌とした状況になるのは当然のこと。単勝2番人気には春の実績馬ではなくグランデマーレが推されているが、馬連、3連単はヴェルトライゼンデやディープボンドが売れていたりと、ファンもコントレイルの勝利は当然として、馬券の組み立てを悩むような感じになっているようだ。
今年は舞台が中京芝2200m。非根幹距離になるのは少々気になるものの、中京も広いコースなので極端な紛れが起こる可能性はそう高くないだろう。菊花賞への権利は3枚。コントレイルを別格とすれば、残り2枠を争う大激戦が馬券の急所にもなる。




1枠1番
グランデマーレ
牡3/56.0kg 
藤岡佑介/藤岡健一
騎手厩舎連対率:35.5%
中京芝:未経験 
芝2200m:未経験 
《期待値65%》

“未知の魅力”もとい“コントレイルと戦える可能性のある存在”という馬なら藤岡健一厩舎グランデマーレに注目が集まる。デビュー2連勝の後に骨折してしまい春クラシックを棒に振り、10か月ぶりの復帰戦として神戸新聞杯に参戦する異例の存在だが、今回はコントレイルと同じく“無敗”かつ“連勝中”という立場。コントレイルと同じ枠に入ったのも何かの因果か、なんと前日単勝オッズでは2番人気に支持されている。
2戦目の葉牡丹賞では2歳レコードをマークしてダーリントンホールらを完封。骨折による離脱がなければホープフルS、そして皐月賞やダービーでも有力候補の1頭となっていた可能性は高い。「骨折による能力への影響はない。むしろ長く休んだことで背腰がパンとして成長を感じる。稽古の動きも2歳の時と比べてパワーアップしています」と厩舎関係者は仕上がりにも手応えを感じている。
春にコントレイルと戦った馬たちは、正直なところ実力の差を完璧に見せ付けられている。もしもがあるとすれば、こういった戦歴で初対戦の馬なのかもしれない。グランデマーレ自身は、コントレイルとの勝負はともかく権利を取らないと菊花賞出走は叶わない。





1枠2番
コントレイル
牡3/56.0kg 
福永祐一/矢作芳人
騎手厩舎連対率:35.7%
中京芝:未経験 
芝2200m:未経験 
《期待値70%》

前日オッズは単勝1.1倍。それも2番人気馬が単勝20倍台になるという、圧倒的な単勝1.1倍だ。当日になればもう少し常識的なオッズになるだろうが、それだけ今回は競馬ファンも「ここでは負けない」「ここで負けて欲しくない」と思っているということだろう。
こういった話は東西の関係者からも聞こえてくる。無敗のクラシック3冠という偉業に向けての復帰戦だけに、トレセンの関係者も「ここで負けちゃうと競馬界にとっても興ざめだろう」「負かしにいくなら3000mの菊花賞。ここは菊花賞への壮行レースみたいな扱いでいいんじゃないか」と、コントレイルが神戸新聞杯というタイミングで負けるというシーンはあまり想像していないようだ。
外野の声はともかく、矢作厩舎としては絶対に落とせないというプレッシャーを感じつつ使う一戦。無敗の2冠馬ということで夏場の放牧中の様子に関しても多くの報道が為されたが、「良い感じで夏を越せた。春よりも精神面での成長が窺えるのと、トモの入りが春とは全然違う」とのことで、着実にコントレイル自身春からの成長を見せている。
競馬に絶対はないが、コントレイルが負ける可能性に考えを巡らすのは、次で良いのではないだろうか。


5枠10番
パンサラッサ
牡3/56.0kg 
坂井瑠星/矢作芳人
騎手厩舎連対率:20.8%
中京芝:未経験 
芝2200m:未経験 
《期待値60%》

矢作芳人厩舎はコントレイルとともにパンサラッサも神戸新聞杯に出走させる。こちらはラジオNIKKEI賞2着の実績があり、賞金的には今回で権利が取れなくても菊花賞に出走できる可能性はある立場。今回のメンバーならばパンサラッサが逃げてコントレイルが2番手という形になる可能性もある。
「前走時も成長が感じられて楽しみにしていましたが、今回はその時よりさらに具合が良くなっています。元の力が全然違いますが、春からの成長度という点ではコントレイルより上ですよ」と厩舎サイド。「ロードカナロア産駒ですがスタミナは豊富で、強気の逃げが打てるタイプ。ペースメーカーで終わるつもりはありません。ワンツーを狙っています」と色気を持っているようだ。


6枠11番
ディープボンド
牡3/56.0kg 
和田竜二/大久保龍志
騎手厩舎連対率:26.3%
中京芝:未経験 
芝2200m:1-0-0-0 
最高タイム:2.11.7
《期待値60%》

ノースヒルズも今回の神戸新聞杯はコントレイルとディープボンドの2頭出し。矢作厩舎の2頭はオーナーも牧場も違うので後先については言葉を濁していたが、ディープボンドに関してはノースヒルズから厩舎サイドに向けて「2着でいい。勝たなくていい」とハッキリ言われているそうだ。馬が走るものなのでワザとピッタリ2着というのも難しいのだが…。
ディープボンドは春に厳しいローテを経験しながら急成長してきたが、夏を越してもう一段成長。「春は押せ押せで使って精神的に煮詰まっていたが、今はゆとりがあっていい状態」と調教を付けている和田竜二騎手も好感触。余裕があるので調教でも負荷を掛けられている。
「コントレイルを負かすとは言えないが、2着争いだったら自信があります」と厩舎サイド。作戦としては春と同じように前々でしぶとさを活かすプランを描いているようだ。


7枠15番
ファルコニア
牡3/56.0kg 
川田将雅/角居勝彦
騎手厩舎連対率:46.7%
中京芝:未経験 
芝2200m:0-0-1-0 
最高タイム:2.12.0
《期待値65%》

角居勝彦厩舎最後のクラシックに向けて大きな期待を背負うも、春シーズンはスプリングS4着、京都新聞杯3着と、どちらもあと1つ着順が届かずクラシック本番への出走が叶わなかったファルコニア。京都新聞杯の後は社台ファームで3か月のあいだ英気を養い、神戸新聞杯で三度クラシック出走を懸けた勝負駆けに挑む。
「春の重賞2戦も惜しい結果だったし能力の高さは間違いないんですが、当時はゲートの中でガタガタする癖があったり、心身ともに幼さが残っていました。今回は帰厩してからのテンションも落ち着いてきていますし、春からの成長は感じますよ」と厩舎筋。全兄にトーセンカンビーナがいる良血馬で、長距離戦はお手の物。3冠の中では最も菊花賞が向いているという評価もある。
鞍上は休養前の京都新聞杯に続いて川田将雅騎手。春クラシックの川田騎手は皐月賞に騎乗せず、ダービーにはテン乗りのガロアクリークで参戦と、ハッキリしたパートナーに恵まれなかった。先週のセントライト記念ではガロアクリークで3着に入ったが、角居厩舎最後のクラシックということを考えれば、結果次第ではファルコニアで菊花賞へ…という考えもあるだろう。





8枠17番
マイラプソディ
牡3/56.0kg 
武豊/友道康夫
騎手厩舎連対率:41.4%
中京芝:1-0-0-0 
芝2200m:未経験 
《期待値60%》

デビュー3連勝で2歳シーズンを終え、その時点ではコントレイル、サリオスと並んで世代のトップを評価されていた友道康夫厩舎マイラプソディ。キーファーズが遂に掴んだダービー候補、鞍上は武豊騎手、厩舎はクラシック御用達の友道康夫厩舎ということで大いに期待されていたが、共同通信杯4着から歯車が狂い、GⅠの2戦は大敗。ダービーは武豊騎手にも乗ってもらえなかった。
とはいえ、ダービーは9着でも横山典弘騎手の奇襲が効いて見せ場十分。僅かながらも名誉挽回という競馬はできていた。ハーツクライ産駒だけに夏を越しての成長で他馬を上回り、再び世代上位へと躍り出たいところ。
「春先と比べて背腰がシッカリしてきた。そのお陰で入念に乗り込めているし、活気のある動きで仕上がりは本当にいい」と厩舎筋。今年の神戸新聞杯が左回りの中京で行われるのは中京で新馬勝ちがあり、その後もダービーを意識して左回りの調教を積極的に行なってきた経験があるマイラプソディにとってはプラスだ。





8枠18番
ヴェルトライゼンデ
牡3/56.0kg 
池添謙一/池江泰寿
騎手厩舎連対率:25.0%
中京芝:未経験 
芝2200m:未経験 
《期待値60%》

今年のダービー3着馬。WORLDはダービーの最終決断にて◎コントレイルは当然として、ヴェルトライゼンデを「馬券的なキーホース」として穴の大本線に指名。10番人気まで評価を落としていたが、情報通りの好走だった。元々、ホープフルS2着、スプリングS2着と能力は見せていた馬で、今振り返るとダービーであそこまで人気を落としていたのが不思議なくらいだが。
ただ、今回は「セントライト記念で始動する予定だったが、熱発があって1週前追い切りが出来ず、神戸新聞杯にスライドすることになった」という経緯での出走。「熱発が無くてもセントライト記念ではギリギリ仕上がるかどうかという感じだったので、1週余裕が出来たのはいい」と厩舎スタッフは話していたが、一方で「あくまで本番は叩いた次だから」と、前哨戦モードであることも確か。地力の高さを取るか、状態面で評価を落とすか、微妙な判断が求められる。



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