フェアリーS

中山競馬場5日目11R
第36回
フェアリーS
芝 1600m/GⅢ/3歳/牝馬/国際/別定


【事前情報ランクM】


波乱傾向が強い上に、この後の牝馬クラシックの大きいレースに直結することも少ないという、悩ましい3歳牝馬重賞。過去10年のうち4度で2桁人気の馬が勝利しており、本質的な能力の高さや将来性というよりは、ココでの一発屋でもいいからメイチの走りが出来るかどうかという点を見抜くのが重要になってくる。
今年は関西馬が2頭だけ。日曜日のシンザン記念は関東馬の牝馬サンクテュエールが制したが、これは藤沢和雄厩舎がシンザン記念→サンクテュエール、フェアリーS→オーロラフラッシュという使い分けを講じたため。オーロラフラッシュの方は抽選除外となり、ルメール騎手はアヌラーダプラにスライドしている。抽選は12/20で、他にも有力馬が除外されたことで人気は2勝馬2頭に集まる格好となっている。
3日間開催を締める重賞ではあるが、確信を持って勝負するには頼りないメンバー。どちらかというと少額で一攫千金を狙うのにちょうどいいレースのように思われるが…。展開一つでほとんどの馬にチャンスが生まれるだろう。
来週からは通常の2日間開催に戻るが、トレセンは3日間開催明けで火曜全休の変則日程。中山は来週も3歳重賞の京成杯が行われるが、調整過程には引き続き注意が要りそうだ。




1枠1番
スマイルカナ
牝3/54.0kg 
柴田大知/高橋祥泰
騎手厩舎連対率:14.3%
中山芝:1-0-0-0 
芝1600m:2-0-0-1 
最高タイム:1.34.8
《期待値60%》

岡田繁幸氏の名義で持っているマイネル系の馬だが、ディープインパクト産駒でセレクトセール出身、しかも牝馬ながら6千万円以上掛けて競り落としたという異色の存在であるスマイルカナ。当然と言うべきか、育成段階から岡田総帥が吹いていた1頭だが、順調に2勝を挙げて重賞の舞台に歩を進めてきた。
「気性がまだ幼いので控えた2走前は負けてしまいましたが、ひいらぎ賞のようにスピードを活かす形なら強いですね。今回も同じコースで最内枠だし、行ければ行く形になると思います。それならチャンスですよ」と関係者は前向き。「中3週の競馬が続いていますが、馬体は問題なくキープできています」とのことで、上位争いの候補と考えていいだろう。


2枠3番
ソーユーフォリア
牝3/54.0kg 
武藤雅/高柳瑞樹
騎手厩舎連対率:26.3%
中山芝:未経験 
芝1600m:未経験 
《期待値60%》

2走前に勝った時が3馬身半差の楽勝だったソーユーフォリアは新種牡馬エピファネイアの産駒。勝ちっぷりが評価されてつわぶき賞では2番人気に推されていたが、4着と馬券圏外に敗れてしまった。しかし、これを力不足として見限るのはまだ早い。
「前走は、今後への経験として控えて馬群の中で競馬をして欲しいと指示していました」と陣営。乗っていた藤岡康太騎手は「今日はテンションが高くて、上手く折り合って走れなかった」とレース後に振り返っており、その一方で「それでも最後は伸びているんだからよく頑張っている」と、能力の高さは評価していた。
今回は初めてのマイル戦で、前走の教育の成果が出るかどうかというところ。陣営は「今回は中山だし、スタートと馬の気持ち次第では行く形になってもいい」と考えているようだが。逃げれば強いことは分かっているだけに、気分よく行けば一変があるか。


2枠4番
ダイワクンナナ
牝3/54.0kg 
北村宏司/国枝栄
騎手厩舎連対率:20.0%
中山芝:未経験 
芝1600m:1-0-0-0 
最高タイム:1.35.6
《期待値60%》

未だにOPや重賞で結果を残すような大物が出ていないダイワスカーレットの産駒たち。国枝栄厩舎が預かっているダイワクンナナは7番仔だが、この馬も実はデビュー前の評価は決して高いものではなかった。夏に一度入厩したが態勢が整わず再放牧の形になり、デビュー直前も「まだまだ仕上がり途上。気持ちの前向きさがないし右に左にモタれて真っすぐ走れない。冬毛が出ていて見栄えもしないし」という話で、見切り発車のような形での出走だった。
それが、相手に恵まれた面はあったとはいえ楽に突き放して3馬身半差。今回は厩舎サイドも「あの状態であんな勝ち方が出来るのだから相当なポテンシャルがある」と、期待十分に重賞挑戦を決めた。
ただし、北村宏司騎手は最初からそのポテンシャルを感じ取っていたようで、関係者のトーンが低かった新馬戦の時にも自ら追い切りに乗って「能力はかなりある」と一人だけ自信がある様子だった。この中間も乗っているが、「一変している。やっぱり普通の馬じゃない」と、さらに自信を深めていたそうだ。


3枠5番
ポレンティア
牝3/54.0kg 
池添謙一/田中博康
騎手厩舎連対率:25.0%
中山芝:未経験 
芝1600m:未経験 
《期待値60%》

8月に札幌で新馬勝ちを収め、今回はそれ以来の復帰戦となる田中博康厩舎ポレンティア。ちなみに、その新馬戦で3馬身差の2着に下したエピファレーヌは12月14日の中京で未勝利勝ち。WORLDはエピファレーヌから【スーパーショット】で本命公開して3連単4万0250円の的中をお届けしている。さらに、エピファレーヌが勝ったレースで2着だったピーエムピンコが今週日曜の中山で勝利。こちらは藤田菜七子騎手の今年初勝利となった。
ポレンティアに話を戻して、新馬勝ちの後は一旦NF早来に戻り、9月中山のサフラン賞を予定していたが、帰厩後最初の追い切りの後に挫跖してしまい、天栄で治療することに。そのためレース間隔がここまで開く形となっている。
現在はもう挫跖の影響はないものの、「左の股関節が未発達で、それをかばって右トモに負担が掛かっている」と、まだ成長途上の面はある模様。それでも「馬体には艶があって仕上がりは良いし、デビュー戦より状態はいい。能力的には重賞戦線でも戦っていける器」と前向きなトーンではある。


4枠8番
チェーンオブラブ
牝3/54.0kg 
石橋脩/小笠倫弘
騎手厩舎連対率:11.1%
中山芝:未経験 
芝1600m:0-0-0-1 
最高タイム:1.34.5
《期待値60%》

赤松賞ではシャインガーネットに及ばず4着だった小笠倫弘厩舎チェーンオブラブだが、上手く立ち回った相手と比べてこの馬は出遅れて追い込んで上がり最速。「能力の高さを感じたのはチェーンオブラブの方だった」と語る関係者も少なくない。
今回はここ2戦コンビを組んでいた三浦皇成騎手がアヌラーダプラに乗ると決まっていたため石橋脩騎手に乗り替わるが、追い切りに乗って「良い馬だね。前進気勢があって、それを上手く制御できれば勝ち負けになっていい」と感触を掴んでいたという話。小笠師も「確かにシャインガーネットは強いと思うが、こっちは脚を余したところがあった。まだ勝負付けが済んだとは思っていない」と前向きだった。


5枠10番
シャインガーネット
牝3/54.0kg 
マーフィー/栗田徹
騎手厩舎連対率:33.3%
中山芝:1-0-0-0 
芝1600m:2-0-0-0 
最高タイム:1.34.4
《期待値60%》

中山、東京のマイル戦を連勝している栗田徹厩舎シャインガーネットは、兄にアドマイヤサガスやローブデソワがいるオルフェーブル産駒。オーナーの山口功一郎氏は関東馬のほとんどを栗田徹厩舎に預託しているが、アルクトス(プロキオンS)、アントリューズ(現3勝クラス)、ヴァッシュモン(ジュニアC)など、近年は特に多くの素質馬をセールで引き当てている。
1勝クラスの一戦ながら過去にも多くの一流馬を輩出してきた赤松賞の勝ち馬とあって、栗田徹陣営だけでなく、美浦の他の厩舎からも一目置かれており、アヌラーダプラとともに多くの関係者から「あの馬は強い」と言われている。しかも、今回は栗田徹厩舎×山口功一郎氏の馬では主戦の田辺騎手を降ろしてのマーフィー騎手起用。これはノーザンF主導の動きのようだが、本気度の高さは確かと言える。
「前走後はフェアリーSを目標にしていて、順調に仕上がりました。レースが上手いし新馬戦で勝っているので中山は問題ないし、牝馬同士かつ相手のほとんどが1勝馬ならばこの馬が地力上位です」と、関係者はかなり強気。





6枠11番
アヌラーダプラ
牝3/54.0kg 
ルメール/萩原清
騎手厩舎連対率:22.2%
中山芝:1-0-0-0 
芝1600m:1-0-0-0 
最高タイム:1.37.8
《期待値60%》

5日の競馬で落馬負傷し、しばらく戦列を離れることになってしまった三浦皇成騎手。特に残念がっているのは「クラシック本番までこの馬で行ける」と見込んでいたアヌラーダプラに乗れなくなってしまったことだろう。
三浦皇成騎手は3日の1週前追い切りに乗っており、「放牧を挟んで前走からさらに成長している」と期待十分。落馬負傷を受けてルメール騎手と津村騎手のAB投票を組むことになり、追い切りには津村騎手が乗って「バランスがいいし、バネが凄い。反応が良過ぎるところがあるが、リラックスして走らせられれば凄い脚を使いそう」とポテンシャルの高さに驚いていたそうだ。
結局、ルメール騎手が騎乗予定のオーロラフラッシュが除外となり、アヌラーダプラの鞍上はルメール騎手に。津村騎手にとっては残念だが、厩舎からすれば強敵が1頭減った上に鞍上強化で至れり尽くせりといったところだろう。萩原清厩舎で助手をしている二本柳壮元騎手は「負けるところあるの?」と自信満々だったらしい。


7枠14番
カインドリー
牝3/54.0kg 
田辺裕信/田村康仁
騎手厩舎連対率:7.7%
中山芝:1-0-0-1 
芝1600m:1-0-0-0 
最高タイム:1.35.7
《期待値60%》

兄に皐月賞馬エポカドーロがいるオーナー、牧場の期待馬である田村康仁厩舎カインドリー。父はキズナに替わったが、キズナ産駒は初年度から大活躍を見せている。
新馬勝ちは今回と同じ中山のマイル戦だったが、2戦目は1200mに距離を短縮して4着。これは石橋脩騎手の進言だったそうだが、レース後に陣営は「結果的には距離が合わなかった」と1200mを使ったことを悔いていた。「1200mでもポジションは取れたが、押して行って前半に脚を使ってしまったのが響いた。やはりマイルくらいがいい」とのこと。
大半の1勝馬がそうだが、カインドリーも「フェアリーSを目標にしつつ。除外なら翌週の菜の花賞にスライド」という考えでの調整。「追い切りは道中の行きっぷりがよく、終いの反応も良かった。目標にしていたフェアリーSの抽選を通って良かったし、新馬勝ちの舞台でどんなレースをしてくれるか楽しみ」と、最終追いは軽めの併せ馬ながら順調さをアピールしていた。




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