アルゼンチン共和国杯

東京競馬場2日目11R
第57回
アルゼンチン共和国杯
芝 2500m/GⅡ/3歳上/国際/ハンデ


【事前情報ランクM】


メンバーが揃わず波乱が当たり前だった昔と比べると、競馬界全体のローテが多様化してきた時代の流れもあり、出走馬のレベルが上がって堅い決着も増えるようになってきた伝統のハンデGⅡアルゼンチン共和国杯。このレースをステップにしてのジャパンカップ、有馬記念での好走も増えてきている。
今年は13頭のうち11頭が関西馬で、2頭の関東馬はどちらも格上挑戦(オジュウチョウサンを条件馬と呼ぶべきかは悩ましいところだが)。勝ち負けを争うのは関西馬たちだろう。
とはいえ、昇級戦のアフリカンゴールドが前日オッズで1番人気になっているように、今年は絶対的な存在がいない。実績馬は休み明けだったりローテーションの狂いがあったりと、手放しで絶賛できるような存在はいないというのが正直なところだ。
となると、今年はどの形で決まってもある程度の配当は保証されそうな雰囲気。久々に馬券的に面白い“アル共”となるかもしれない。
来週はジャンプ重賞を含めると土日5重賞の大盤振る舞い。エリザベス女王杯から再び連続GⅠが始まるが、東京では土曜に武蔵野Sが行われる。みやこS、JBCの後だが、それでもサンライズノヴァ、エアアルマス、タイムフライヤー、デュープロセスなど予定馬は粒揃いと聞いている。







1枠1番
アフリカンゴールド
セ4/55.0kg 
ルメール/西園正都
騎手厩舎連対率:100.0%
東京芝:1-0-0-0 
芝2500m:未経験 
《期待値65%》

六社Sでは【参加者限定SPECIALTY】の本命馬として推奨し、3連単3万6420円を含む3種馬券的中の主役となった西園正都厩舎アフリカンゴールド。今回も関係者のトーンは強力で、「一気の重賞獲りも夢ではない」と気合が入っている。
「前走は去勢した効果がしっかり表れたレースになった」と関係者。「昔は前々で粘るような競馬だったが、今はしっかり溜めを利かせて最後に弾けさせることが出来るようになった」というのが成長を実感しているポイントだという。「今回はルメールが乗るし、この距離は内枠の利もある。前走のように運べば勝ち負けになっていい」と、その勝負気配は前走にも見劣らない。





4枠4番
アイスバブル
牡4/55.0kg 
浜中俊/池江泰寿
騎手厩舎連対率:25.0%
東京芝:1-1-0-1 
芝2500m:0-1-0-0 
最高タイム:2.28.4
《期待値65%》

春は同条件の目黒記念で2着に好走している池江泰寿厩舎アイスバブル。その勢いで重賞初制覇を狙った小倉記念は見た目に不可解な7着に敗れてしまったが、レース後の関係者の話を総合すると、「しばらく長めの距離を使っていたところに久々の小回り2000mで、勝負どころのペースアップに対応できなかった」というのが敗因。確かに、勝負どころで手応えが無くなり後退していったにも関わらず、ゴール前では再び盛り返していた。
「前走がああいう負け方だったので東京の2500mに戻るのはいいし、負けはしたけど小回りの急流を経験したのは良い刺激になったと思います」と関係者。昨夏以降の充実度を考えれば、前走の敗戦一つで見限る訳にはいかないだろう。
注意したいのは中間のローテーション。実は、アルゼンチン共和国杯の前にオクトーバーSでひと叩きする予定だったが、このレースが台風で翌週に順延。厩舎サイドの「中1週になるなら使わない方がいい」というジャッジで再登録を見送り、結果的に小倉記念からの直行という形になっている。
ただ、この件については「叩き良化型なので前哨戦を使えなかったのは痛い」としつつ、「目黒記念の時もメトロポリタンSが雹で順延になって使うのを止めて、それでも目黒記念でしっかり走れたんですよ。叩いた方が良いというのは以前のイメージに縛られているだけかも」という意見も。今回の結果で答えを出す。





4枠5番
ルックトゥワイス
牡6/57.0kg 
福永祐一/藤原英昭
騎手厩舎連対率:35.6%
東京芝:2-4-0-2 
芝2500m:2-0-0-2 
最高タイム:2.28.2
《期待値65%》

目黒記念→アルゼンチン共和国杯という『東京芝2500mのハンデGⅡ春秋連覇』を狙う藤原英昭厩舎ルックトゥワイス。同一年の目黒記念とアルゼンチン共和国杯を勝てば2009年のミヤビランベリ以来となるが、目黒記念から直接アルゼンチン共和国杯へ出走した馬は、平成に入ってから8例あって⑥⑤⑥⑫⑬⑩⑭⑪と好走例がない。今回は、平成のジンクスを覆す必要がある。
そもそも、今回のようなローテーションとなったのは想定外のこと。京都大賞典から始動するはずだったが、追い切りで転倒する事故があって外傷を負い、一度放牧に出されている。「久々でも動けるし、仕上げ直しとなったけど太目感はありません。追い切りでの転倒で元々乗っていた助手も怪我をしてしまったのですが、替わって追い切りを付けているのが厩舎イチの腕利き。デキに関しては問題ありません」と厩舎サイドは前向きだが…。
あとはハンデが目黒記念から2キロ増。そこはどちらもハンデ戦だけに意識する必要があるだろう。この点に関しては「ルックトゥワイス自身は57キロでも苦にしませんが、他が軒並み軽いですから、そことの比較になりますね」と冷静にジャッジしていた。


5枠7番
ムイトオブリガード
牡5/56.0kg 
横山典弘/角田晃一
騎手厩舎連対率:0.0%
東京芝:3-1-0-1 
芝2500m:0-1-0-1 
最高タイム:2.28.8
《期待値60%》

昨年のアルゼンチン共和国杯では超スローの瞬発勝負を32秒5の上がりで2着。前走の目黒記念は5着止まりだったが、「直線で内に入ったことで周りを気にしていた」とのこと。ルックトゥワイス同様に鬼門のローテだが、もとより東京巧者で鉄砲実績も十分。チャンスのある1頭だということは間違いない。
「夏場はパスしてこのレースに備えて良い状態です。これまでの実績を考えれば普通に勝負になる組み合わせだと思いますよ」と関係者は前向き。「前走はノリさんが騎乗停止になって急な乗り替わりというのも影響があったかもしれません。今回は手が戻るのでその点にも期待しています」と話していた。
その横山典弘騎手は「ここで勝てるとは言えないが、良い馬だから好レースにはなるだろう」と親しい関係者に手応えを伝えていたそうだ。「目黒記念で先着されたルックトゥワイスやアイスバブルは当時より斤量が増えているが、この馬は据え置き。その辺りも後押しになる」と陣営はハンデ戦らしい要素にも気を掛けていた。





6枠9番
ノーブルマーズ
牡6/56.0kg 
高倉稜/宮本博
騎手厩舎連対率:6.3%
東京芝:0-2-0-3 
芝2500m:0-1-0-2 
最高タイム:2.29.8
《期待値60%》

芝中~長距離の重賞で善戦を続ける6歳馬ノーブルマーズ。「コンスタントに使っているので大きな上積みはない」とのことだが、順調にきており良い意味で安定感はある。
高倉稜騎手は毎回のように「とにかくリズムよく走らせたい。この馬の力を出し切ればやれていい」と話しているが、とある関西の情報筋は「掛かる面は以前よりマシになって乗りやすくなったけど、その反面、良い頃と比べてパンチ不足になっている」と見ているようだ。
春は「2200mの京都記念で掛かっていたから」という理由で目黒記念ではなく2000mの鳴尾記念に出走したが、この秋は再び長めの距離にシフト。陣営は「最後の100mが余計だが、東京コースは合っているので頑張ってほしい」と話していた。


7枠10番
トラストケンシン
牡4/53.0kg 
三浦皇成/高橋文雅
騎手厩舎連対率:37.5%
東京芝:3-2-1-3 
芝2500m:0-0-0-1 
最高タイム:2.36.7
《期待値60%》

去年のマコトガラハッド、一昨年のソールインパクトと2年連続で穴をあけている『六社S惜敗の格上挑戦馬』に今年該当するのが同レース2着だった高橋文雅厩舎トラストケンシン。今回は自己条件のノベンバーSにも特別登録を行ない、中間までどちらに出るかを迷っていたが、「自己条件の方は少頭数の割にやたらとメンバーが揃ったし、56キロのトップハンデというのも気になる。それなら53キロで重賞の方が楽しめる」と重賞参戦を決めたそうだ。
「前走でハッキリしましたが、もうこの馬は左回りでしか使えません」と厩舎筋。右回りでは強烈にモタれてしまう馬で、これまでは何とか矯正しようと敢えて右回りのレースを使いに行ったりしていたが、厩舎としてはもう諦めて左回りのコースに引きこもる構え。前走はスムーズさを欠きながら2着争いを制しており、まともならOPや重賞でも通用する脚力はある。53キロなら。


8枠12番
オジュウチョウサン
牡8/53.0kg 
松岡正海/和田正一郎
騎手厩舎連対率:0.0%
東京芝:1-0-0-3 
芝2500m:0-0-0-1 
最高タイム:2.33.0
《期待値60%》

六社Sは1番人気、とはいえ売れていたのは単複だけだったようだが、ともかくファンの期待を裏切る10着に大敗してしまった障害王・オジュウチョウサン。しかしながら、平地でも昨秋に南武特別を勝てたように、決して平地では単なるお客さんという訳ではない。
「前走はスローで33秒台の上がりが求められる展開。スタミナ比べに持ち込みたいオジュウチョウサンにはノーチャンスの展開でした」と振り返るのは美浦の関係者。「とにかく上がりの掛かる消耗戦になれば障害で培った根性が活きます。平地で2連勝した時もそんなレースだったし、有馬記念も上がりが掛かる流れだったからこそ見せ場がありました」とのことだ。
その意味で、今回の舞台は六社Sよりは可能性がある。「距離的には100m延びるだけですが、その100mで直線の坂を一度多く登ることになるので、2400m戦とはレースの流れが大きく変わるのがこの条件。それでも誰も動かなければスローの直線勝負ですが…。とにかく距離延長が生命線です」とのこと。障害では62~63キロを背負っていた馬が、今回は53キロ。その点も頼りにしたいが…。

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