ユニコーンS

東京競馬場6日目11R
第24回
ユニコーンS
ダ 1600m/GⅢ/3歳/国際/別定


【事前情報ランクM】


ユニコーンSは西園厩舎のサトノギャロスと西浦厩舎のロードグラディオが禁止薬物問題で競走除外に。函館の出走予定馬が競走除外となった安田隆行厩舎に関しては、「栗東では対象のサプリメントを使用していなかったが、函館の在厩馬に対して使用していた」ということで、栗東で調教していた馬に関してはセーフという判断。前売り1番人気となっているデュープロセスは競走除外を免れた。禁止薬物問題そのものについては、WORLDの情報、他のメディアを問わず既に多くの話を目にしているはず。ここではこれ以上触れなくても良いだろう。東京開催に関しては、比較的影響は軽微に留まっている。
3歳ダート馬にとっては初めてとなるJRA重賞の舞台。ジャパンダートダービー、レパードSに続くレースであるとともに、ユニコーンS自体も近年は多くの一流馬を輩出。過去4年の勝ち馬のうちノンコノユメ、ゴールドドリーム、ルヴァンスレーヴがGⅠを勝っており、サンライズノヴァもGⅠ勝ちはないものの東京で6勝を挙げるコース巧者に成長している。
今年は前哨戦の青竜Sでワンツーしたデュープロセスとデアフルーグに、交流GⅠ馬ノーヴァレンダ、4戦4連対のヴァイトブリック、芝の重賞勝ち馬ワイドファラオらが顔を揃える。今年もレベルは高そうで、どの馬が勝っても将来の大きな活躍を期待出来るだろう。
そして、先週、今週はGⅠの中休みだが、いよいよ来週には上半期最後のGⅠ宝塚記念が待ち受ける。
今年はレイデオロ、キセキ、アルアイン、スワーヴリチャード、リスグラシュー、マカヒキという6頭のGⅠ馬に、最強の1勝馬エタリオウも参戦。近年は他の王道GⅠに比べて寂しいメンバーとなることも少なくなかった宝塚記念だが、今年は十分過ぎるほどの豪華なメンバーが揃ったと言っていいだろう。
有力馬が多いため、おそらく人気的には上位拮抗の混戦模様。的中=高配当も見込めるだろう。そして、昔からとにかく波乱含みのレースとなりがちなのが宝塚記念の魅力でもある。今年も、先ほどまでに名前が挙がらなかった“格下”の馬に大駆けの可能性が…!?ミッキーロケット、ラブリーデイ、アーネストリー、ナカヤマフェスタ、エイシンデピュティ…。宝塚記念がGⅠ初制覇の舞台となった馬は多く、彼らは揃って人気薄だった。




1枠1番
ワイドファラオ
牡3/57.0kg 
福永祐一/角居勝彦
騎手厩舎連対率:12.5%
東京ダ:未経験 
ダ1600m:未経験 
《期待値60%》

芝で重賞を勝っているワイドファラオが、このタイミングで初めてダート戦に参戦。この路線変更に関しては、陣営も周辺の関係者もかなり前向きだ。「芝でも重賞を勝てるスピードと能力を持っている馬ですが、デビュー当初から何度もダート馬だと言われ続けていた馬。これだけ実績があるのに3歳春のうちにダートを使うというのも英断だし、ここで狙わずどこで狙うんだというレベルです」と関係者の鼻息は荒い。
一方で、気掛かりなのが状態面。「NHKマイルカップのダメージが残っていてデキはイマイチなのが正直なところ。この中間は覇気に欠けてボーっとしている感じで、仕上がっていないのでジョッキーを乗せて確かめてもらう余裕もなかった」とのこと。最終追い切りは福永騎手が乗る段取りだったが、「気合を乗せないといけないから」と、助手が乗ることになったそうだ。ユニコーンSは、前走が芝の重賞、特にNHKマイルカップからの転戦馬は全く走っていないというデータがあり、人気になったアジアエクスプレスやリエノテソーロすら大敗を喫しているが、そこにはGⅠで目一杯走った後の調整の難しさもあるのだろう。



2枠3番
ヴァイトブリック
牡3/56.0kg 
戸崎圭太/和田正一郎
騎手厩舎連対率:30.8%
東京ダ:0-1-0-0 
ダ1600m:0-1-0-0 
最高タイム:1.38.7
《期待値60%》

デビューからダートで4戦してまだ連対を外していないヴァイトブリック。もっとも、OPと重賞の近2走は勝てていないのだが、前走のクリソベリルにしろ、2走前のオーヴァルエースにしろ、相手が悪すぎたという言い訳は利く。今回もメンバーレベルは高いが、少なくともこれまで敗れたクリソベリルとオーヴァルエースはいない。
2戦目からコンビを組んでいる戸崎圭太騎手は「正直、ココも相手が強いと思います」と親しい関係者に語っている。前走の兵庫CSは発馬のロスが響いたという言い訳が利くが、2走前のヒヤシンスSに関しては「完璧な競馬をしても勝てなかった」と戸崎騎手自身が振り返っている。「3着くらいならあると思うので、まずはスムーズな競馬を心掛けたいですね」と、最後まで強気な話は出てこなかった。
とはいえ、ここまでの安定感と戦ってきた相手、東京でのレース経験を考えれば、500万を勝っただけの馬と比べれば明らかに格上。戸崎騎手が弱気なのも強いライバルを意識しているからであり、これまで通り大崩れするシーンは考えにくい。あとは力を出し切っても敵わないような馬が本当に何頭もいるのかどうか。


4枠6番
デアフルーグ
牡3/56.0kg 
津村明秀/鈴木伸尋
騎手厩舎連対率:28.6%
東京ダ:0-1-0-0 
ダ1600m:0-1-0-0 
最高タイム:1.36.6
《期待値65%》

新馬戦、黒竹賞と続けて本命公開するなど、デアフルーグはデビュー前からその素質と大物感を伝え聞いていた情報馬。しかし、前走の青竜Sではデュープロセスを本命とし、デアフルーグは対抗までと初めて評価を下げた。結果はその通り◎→○での決着となった訳だが、それも当然のこと。その当時にも触れたが、「青竜SからJDDという予定なので、マイルの競馬をすると2000mの本番が厳しくなる。なので距離を意識した競馬になると思う」という話があり、実際にレースは明らかに折り合いに気を使いながらの後方待機。結果より内容重視の競馬では差し切れなくても仕方が無かった。
しかし、今回走るのはユニコーンS。これは陣営が「クリソベリルには敵わない」と急遽予定をJDDからユニコーンSに切り替えたため。これには津村騎手も「それなら青竜Sでも勝ちに行く競馬をしたのに」とやや呆れ加減だそうだが、とにかく「今度はデュープロセスは逆転できるよ」と改めて盛り上がっている。
…というのが先週までの話だったが、実は、今週になって再び「JDDも使おうか」と言う話が厩舎から出てきたそうだ。そうなると、再びレースの仕方が難しい。「次を意識して取りこぼした青竜Sの二の舞になるのでは…」と関係者は心配している。





5枠8番
デュープロセス
牡3/56.0kg 
デムーロ/安田隆行
騎手厩舎連対率:83.3%
東京ダ:2-1-0-0 
ダ1600m:1-0-0-0 
最高タイム:1.36.6
《期待値65%》

青竜Sではデアフルーグ、カフェクラウンの2頭に人気が集まっていた中で、勝負話をお伝えして本命に抜擢。◎→○1点目から3連単では1万8200円の万馬券的中をお届けした。目下4連勝中で、いよいよ今回はレースの主役になりそうな雰囲気だが、振り返ると3番人気だった青竜Sだけでなく、2走前の昇竜Sも4番人気での勝利。その強さが世間にはなかなか認識されないタイプでもあった。
今回は予定通りユニコーンSへ参戦。一部では稽古の内容が軽いことへの懸念があるようだが、厩舎筋は「連続での関東遠征だし、前走を使って丁度いいデキなので目一杯やる必要がないだけ。予定通りの調整過程で、春の最大目標と考えてきたユニコーンSに向けて不安はありません」とその疑問を一蹴。デムーロ騎手は「内枠だと競馬が難しい」と陣営に話していたそうだが、13頭立てで偶数の8番枠なら問題ないだろう。
青竜Sはレースレベルそのものが高く、上位入線馬はいずれも誇れる内容。「500万を勝ったばかりの馬とは格が違うし、他のステップで来ている馬と比べても青竜S組が今年も一枚上でしょう」と関係者は自信を見せている。前走でデアフルーグの連勝を止め、今回大型連勝を継続しているのはこの馬だけ。怒涛の5連勝での重賞制覇を見据えている。





6枠10番
ヴァニラアイス
牝3/54.0kg 
田辺裕信/高柳大輔
騎手厩舎連対率:0.0%
東京ダ:未経験 
ダ1600m:未経験 
《期待値55%》

OP端午Sを勝ってユニコーンSに臨んでいるヴァニラアイスだが、厩舎サイドは「最後までユニコーンSを使うかどうか迷っていた」という話。その理由が距離で、これまで挙げた3勝のうち2勝が1200m。さらにマイル戦は芝の時代も含めて全くの未経験ということで、「問題は距離だけ。1400mまではこなせるけど、スピードタイプなのでこれ以上延びて良いことはないでしょう。競馬は上手なので、上手く脚を溜めてこなしてくれれば良いですが」と、条件面に関しては強気な話は出てこなかった。
とはいえ、デキに関しては申し分なし。「先週に速い時計を出して、今週は余力残し。キッチリ仕上がっているし、輸送も小倉で経験しているので大丈夫でしょう」と、逆に距離以外の要素に関しては不安材料はないという状況でもある。とにかくマイルにいかに対応するか、上手く運べば波乱を演出するシーンも見えてくる。


7枠13番
ニューモニュメント
牡3/56.0kg 
石橋脩/小崎憲
騎手厩舎連対率:100.0%
東京ダ:1-0-1-0 
ダ1600m:1-0-1-0 
最高タイム:1.36.9
《期待値55%》

ユニコーンSの前哨戦に当たる青竜Sでは3着に健闘した小崎憲厩舎ニューモニュメント。これまでのムラがある成績や追い込み一手の脚質から、「嵌まり待ちのタイプ」と言われることも多いが、関係者が強調するのは左回りでの安定感。「東京で500万を勝った時が強かったし、OPに上がってからの3戦も勝負にならなかったのは京都の端午Sだけ。直線が長いというのも良いんでしょうが、左回りの東京、中京では結果が出ていますからね」と、重賞挑戦の今回もトーンは決して悪くない。
「締まったダートの方が良い」「距離としては1400mだと若干短いけど、コーナー4つのコースが合うタイプでもない。東京のマイルはベストに近い」といった話も過去に聞いていた馬で、今回は青竜Sに続いて条件としては完璧。相手が揃って再び人気の盲点となりそうだが、これまでも馬券になった時は常に人気薄だった。ココも押さえは必要だろう。





8枠14番
ノーヴァレンダ
牡3/56.0kg 
北村友一/斉藤崇史
騎手厩舎連対率:30.4%
東京ダ:未経験 
ダ1600m:1-0-0-0 
最高タイム:1.42.8
《期待値65%》

未勝利戦からの3連勝で交流GⅠの全日本2歳優駿を制したノーヴァレンダ。しかし、年明け初戦の伏竜Sでは5着に敗れてしまい、連勝がストップした状態でユニコーンSに臨むことになった。
ここからは少々余談になるが、全日本2歳優駿では当時未勝利~兵庫ジュニアGPまで3連勝中だったデルマルーヴルをノーヴァレンダが撃破し、伏竜Sでは未勝利~全日本2歳優駿まで3連勝中だったノーヴァレンダをデアフルーグが撃破し、青竜Sでは新馬~伏竜Sまで3連勝中だったデアフルーグをデュープロセスが撃破した。なかなか面白い流れだが、3歳のダート路線は少ないレースに有力馬が集まるので、こういった大型連勝、連勝馬同士の激突が起こりやすい。なお、今回はデュープロセスが4連勝中。この連勝は果たして止まるのか。そして、JDDに出走予定なのが、無敗の3連勝中のクリソベリル。この連勝も誰かが止めることは出来るのだろうか。
さて、伏竜Sが案外な結果になってしまったノーヴァレンダだが、これには酌量の余地あり。関係者によると「放牧明けで必ずしも勝つ必要のないレースだったし、オーナーサイドから『ドバイに行くかも』とチラつかされていて、調整がどっちつかずになってしまった」とのこと。さらに、「今後のために砂を被る競馬を経験させておきたい」ということで敢えて馬群の中に入れた結果、「全くハミを取らず競馬にならなかった」と、想像以上に悪影響が出てしまったそうだ。
今回は明らかに前走より上の状態。前走の失敗と外枠を考えれば、間違いなく砂を被らない位置で先行するだろう。前走の負けで評価を落とす必要は全く無く、対デアフルーグという見方でも再逆転は十分可能だ。



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