ダービー卿チャレンジT

中山競馬場3日目11R
第51回
ダービー卿チャレンジT
芝 1600m/GⅢ/4歳上/国際/ハンデ


【事前情報ランクM】


率直に評するならば、やや中途半端な時期に置かれているハンデGⅢ。トリッキーなコース形態の中山マイルで行なわれるため不利が起こりやすく、極端な展開にもなりがちなレースだと言える。
ただ、そういうレースだからこそ既に実績のある馬の参戦は毎年さほど多くなく、GⅠの常連となる前のモーリスやトウケイヘイローが飛躍の足掛かりとして勝ったという年もあった。今年もここからGⅠの高みを目指せるような馬が何頭か見受けられる。出世へのステップと出来るか注目だ。
ダービー卿CTにギベオンを使う藤原英昭厩舎は日曜日の大阪杯にエポカドーロを、プリモシーンを使う木村哲也厩舎はステルヴィオをスタンバイさせている。この4頭が全て4歳馬というのは興味深い。







3枠5番
ギベオン
牡4/57.5kg 
蛯名正義/藤原英昭
騎手厩舎連対率:0.0%
中山芝:0-0-0-1 
芝1600m:0-1-0-0 
最高タイム:1.32.8
《期待値65%》

先週の高松宮記念、ミスターメロディでGⅠ制覇を果たした藤原英昭厩舎。今週の大阪杯にも皐月賞馬エポカドールを送り込むが、その前にマイルのダービー卿CTで重賞2勝目を狙うのがギベオンだ。
NHKマイルCで本命公開して万馬券的中をお届けした、WORLDにとっても縁のある存在だが、意外にもマイルで走ったのはその1回だけ。基本的には2000mを中心に使われており、昨年の暮れには中日新聞杯で重賞制覇を果たしている。
しかし、今回は57.5キロのトップハンデを背負ってキャリア2度目となるマイル戦へ。今年も金鯱賞から始動しており、当初はそこから大阪杯へ、という話だったようだが、金鯱賞で一線級との差を感じたことや、同厩舎のエポカドーロとの兼ね合いもあり、マイルGⅢに回って名より実を取ることになったそうだ。「斤量は背負うが、前走に比べれば明らかに組し易いメンバー。マイル戦は合っているし、ここで本領を発揮したい」と、このレースに来たからには勝つという雰囲気。





3枠6番
ヒーズインラブ
牡6/56.5kg 
ミナリク/藤岡健一
騎手厩舎連対率:0.0%
中山芝:3-1-1-2 
芝1600m:5-2-3-8 
最高タイム:1.32.2
《期待値60%》

去年のこのレースで重賞初制覇を成し遂げてから勝ち星がない藤岡健一厩舎ヒーズインラブ。とはいえ、昨年は常にレベルの高いレースに挑戦しているので結果に恵まれないのは仕方ない面があり、それでも2走前マイルCSは0.4秒差の7着、年明け初戦の京都金杯は久々に掲示板に載る5着。徐々に調子を取り戻したところで得意の中山マイルに戻ってきた。
「良い頃に見せていた抑えきれないほどの手応えを今回は感じ取れました」と陣営は仕上がりに満足しており、「京都金杯の時は時期的なものもあって歩様の硬さがあったが、今はそれも見られない」とのこと。「状態としてはこれまでにないぐらい良い手応え」と、トーンの高さは昨年のこの時期をも上回っている。斤量は昨年と比べれば1.5キロ増だが、京都金杯と同じと考えれば影響はないだろう。シュタルケ騎手の騎乗停止により手綱が回ってきたミナリク騎手は、今週が今回の来日ラストウィーク。思いがけず巡ってきたチャンスをモノにできるか。





4枠8番
ダイワキャグニー
牡5/57.0kg 
石橋脩/菊沢隆徳
騎手厩舎連対率:0.0%
中山芝:0-0-1-2 
芝1600m:1-0-2-1 
最高タイム:1.32.6
《期待値60%》

前走の東風Sは久々となる中山での競馬が世間的には嫌われていたが、「タイトなペースになりやすく馬群も詰まる中山マイルが合っている」という陣営の判断と「左側だけブリンカーを着けて右回りに対応する」という対策を施し、実は勝負掛かりだった菊沢隆徳厩舎ダイワキャグニー。レースでは外枠が響いて自分の外に馬を置けず、3~4コーナーではやや外に張る面を見せてしまったものの、直線の伸びは圧巻。十分次に繋がる3着だった。
今回ダービー卿CTに使ってきたのは陣営の「もう中山でも大丈夫」という自信の表れ。「内枠ならもう少し流れに乗って競馬ができるはず」と話していたが、4枠8番ならば理想の位置を取れそうだ。
今回が初コンビとなる石橋脩騎手は追い切りに乗っており、「追えばその分伸びる感じ。逆に仕掛けていかないと進んでいかない面もある」という感触だったという話。「そういう馬だと分かったのでレースでも考えて乗れると思う」とのことだった。





5枠10番
ロードクエスト
牡6/57.0kg 
三浦皇成/小島茂之
騎手厩舎連対率:41.7%
中山芝:1-1-2-3 
芝1600m:3-1-0-10 
最高タイム:1.32.1
《期待値60%》

昨秋のスワンSで復活を果たし、近走も東京新聞杯、阪急杯と連続で4着に食い込んでいる小島茂之厩舎ロードクエスト。中山マイルといえば3歳秋の京成杯AHで重賞勝ちを収めた舞台で、あまり頻繁に参戦しているわけではないが昨秋の京成杯AHでも4着に入るなど、実は相性が良い。
「今回も展開が向けばズバっとくる可能性はあるよ」と関係者が話すように、良くも悪くも展開待ちという脚質だが、マルターズアポジー、マイスタイル、エイシンティンクルと逃げ馬が多い今回のメンバーなら、大外一気が決まるような流れになる可能性は十分にある。「この中間は久々に短期放牧に出していて、休む前より体を大きく使えるようになった感じがあります」とのことで、状態面も良好。





6枠12番
プリモシーン
牝4/55.0kg 
福永祐一/木村哲也
騎手厩舎連対率:50.0%
中山芝:1-1-0-1 
芝1600m:3-1-0-3 
最高タイム:1.31.6
《期待値65%》

前走のターコイズSは、いかにも中山マイルフルゲートのハンデ戦といった感じの不完全燃焼な競馬となってしまった木村哲也厩舎プリモシーン。ビュイック騎手は「直線に入って他馬に囲まれて行き場を無くしてしまった。もう少し早く仕掛けていれば囲まれることはなかったかも」と敗戦の弁を述べ、木村師も「プリモシーンの力を全部出し切ることが出来なかった」と悔やんでいたそうだ。
明け4歳初戦の復帰戦は、前走の悔しさをという思いもあるのか、敢えて前走と同じ中山マイルで牡馬混合のダービー卿CTへ。調整は順調で、「仕上がり早だし初戦から結果を求めたい。勝ってヴィクトリアマイルに向かう」と関係者は強気だ。福永祐一騎手は初めての騎乗となるが「かねてから気になっていた馬」だそうで、「勝ったレースでも遊びながらだし、まともに競馬をしていない。力を引き出せばもっと凄い走りをする」と、近い関係者が語るように、今回はかなり気のある遠征のようだ。





7枠13番
マイスタイル
牡5/56.0kg 
横山典弘/昆貢
騎手厩舎連対率:18.6%
中山芝:0-1-0-1 
芝1600m:1-1-1-1 
最高タイム:1.35.0
《期待値60%》

小倉大賞典は中団馬群の一角での競馬となり、特に見せ場もないまま10着。厩舎サイドは「ジョッキーにも考えがあったと思うけど…」と表向きには控え目だが、実際にはかなり不満の大きい内容だったようだ。大逃げを打ったサイモンラムセスが大穴の3着、離れた集団の先頭を走ったタニノフランケルが2着という結果からも、「いつも通り先行していれば」という気持ちになるのは当然だろう。
今回は久々に横山典弘とのコンビを復活し、2走前の京都金杯で2着となったマイル戦へ。関係者は「好位に控えて2着だった京都金杯は内容的にも優秀でした。ポジションの悪くなった前走は度外視でいいし、体調は引き続き良いので巻き返せます」と前向き。マルターズアポジーを見ながら好位で、というのが普通だが、この鞍上なら良くも悪くも予想外の乗り方をしてくる可能性も。





7枠14番
ダイアトニック
牡4/54.0kg 
北村友一/安田隆行
騎手厩舎連対率:40.0%
中山芝:0-0-1-0 
芝1600m:1-1-1-1 
最高タイム:1.33.3
《期待値65%》

安田隆行厩舎の管理する明け4歳のロードカナロア産駒で鞍上が北村友一騎手となると、先週のダノンスマッシュと同じ。高松宮記念は内有利のあのような結果になってしまったが、このレースは雪辱を晴らすべく臨むレースとなる。
デビューからの最低着順が4着1回だけで、軌道に乗ってからはほぼ完璧なレースを続けている姿はロードカナロアにそっくり。「1000万を勝った時より前走の方が危なげのない好内容のレースだった。これならOPでも楽しみ」と前走後に厩舎では成長ぶりを評価していたが、短期放牧を挟んですぐ重賞というのは期待の高さゆえというところだろう。
とはいえ、1400mよりは安定感で劣るマイル戦、相手関係の大幅な強化、中山マイルでは難しい外枠、さらに未だに若干不安の残るゲートと、乗り越えるべき課題は多い。厩舎サイドはそれを認めた上で「それでも結果を出せないと大きい舞台とは言っていられない」と力が入っていた。

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