マーチS

中山競馬場2日目11R
第26回
マーチS
ダ 1800m/GⅢ/4歳上/国際/ハンデ


【事前情報ランクM】


中山のダート1800mで行なわれる唯一の重賞。高松宮記念の裏番組として行なわれることや、前後に中距離の交流重賞が組まれていることもあり、難解なメンバーかつ難解な決着となることが少なくない。
しかし、今年は例年とは少し雰囲気の違うメンバー構成となった。アルドーレ、ジョーダンキング、ロードゴラッソ、エイシンセラードと、重賞実績はないが、いわゆる“底を見せていない”というタイプの馬が多数参戦しており、明け4歳馬も6頭。変わり映えのしないメンバーでの戦いとなりがちなダートのOP~GⅢとしては珍しく、新鮮味のある16頭立てとなった。
一方で、迎え撃つ側となる重賞ウィナーも6頭いて、やはり例年のマーチSと比較すると豪華なメンバーといえる。いつもとは別の意味で難しいレースとなっていることは確かだが、見所は十分だろう。10分後に高松宮記念を控える中でのレースだが、しっかり結果を見守りたい。




1枠1番
アルドーレ
牡4/55.0kg 
古川吉洋/昆貢
騎手厩舎連対率:27.0%
中山ダ:未経験 
ダ1800m:2-2-0-0 
最高タイム:1.49.2
《期待値60%》

ここまでのキャリアは8戦4勝だが、「まだ体力が付き切っていないし競馬を分かっていなかった」という2歳夏の札幌でのレースを除けば連対率100%ということで、事実上底を見せていないままOPまで上がってきた昆貢厩舎アルドーレ。姉は昨秋のJBCレディスクラシックを制したアンジュデジール、兄にはやはりダートで6勝のアキトクレッセントもいて、血統的にも筋が通っている。
初の重賞となる今回も「先週の時計はすごく速かったし、状態は本当にいい。これで大きく負けるようなら力不足と認めて立て直すけど、目一杯に仕上げてきたし勝負になると思っている」と陣営は強気。全4勝でコンビを組んできた古川騎手は「勝負どころでモタモタするので、重賞のメンバーに入るとそこで遅れた分がどうなるか。最後に盛り返すことは出来そうですが」と、馬の個性を知るからこそ冷静にジャッジしていたが、決して厳しいとは考えていないようだった。今年は伸び盛りの馬が多いが、この馬も期待の明け4歳馬の1頭。


2枠4番
ロードゴラッソ
牡4/55.0kg 
藤岡佑介/藤岡健一
騎手厩舎連対率:14.0%
中山ダ:1-0-0-0 
ダ1800m:2-0-0-0 
最高タイム:1.51.7
《期待値60%》

芝では500万で頭打ちというムードが漂っていたが、昨年の12月にダート戦に矛先を向けると、そこから破竹の3連勝。特に準OPへの昇級初戦ながら3馬身半差の圧勝を見せ付けた伊丹Sは、本格化とダート適性の高さを証明する、関係者の期待をも上回る内容。藤岡佑介騎手は前走がデビュー戦以来の騎乗だったが、「遊びながら突き放してくれた。ダート替わりと馬の成長度合とが上手く噛み合っている」と驚いていたそうだ。
今回は一気に相手のレベルが上がる重賞挑戦となるが、目下の勢いだけでなく、前走の時計を見ても通用の下地はしっかりしている。中山コースも2走前に経験済みで、強いと言われる明け4歳のダート馬から、またここで新ヒーロー登場となる可能性は十分。情報筋は「また良い意味で驚かせてほしい」と語っていた。


3枠6番
ヒラボクラターシュ
牡4/57.0kg 
戸崎圭太/大久保龍志
騎手厩舎連対率:25.0%
中山ダ:2-1-0-0 
ダ1800m:3-2-0-3 
最高タイム:1.50.3
《期待値60%》

14日の名古屋大賞典から中9日での参戦となる大久保龍志厩舎ヒラボクラターシュ。関係者が「まんまとユタカの術中に嵌まったわ」と振り返るように、今回は不完全燃焼の負けだったゆえに急遽決めた、いわゆる“怒りの連闘”に近いものであることは確かだが、厩舎筋は「基本的に無理使いはしない厩舎ですから、それでも使うのだから状態は大丈夫なのでしょう」と、疲れやデキに関しては心配していなかった。実際、名古屋では100m程度しか追えておらず、レース後も全く疲れた様子はなかったという。
マーチSに行くと決めたもう一つの理由が、戸崎圭太騎手が空いていたこと。中山は3戦2勝でOP勝ちのある舞台でもあり、陣営は「普通に回ってくれば勝負になる」と、変わった出走経緯でも最後まで強気節だった。





4枠8番
テーオーエナジー
牡4/57.0kg 
田辺裕信/宮徹
騎手厩舎連対率:-
中山ダ:2-0-0-0 
ダ1800m:4-1-1-0 
最高タイム:1.50.9
《期待値65%》

「自由にレースを使えるようにするため、賞金を稼いでおきたい」と敢えて連続で出走した中山のOP特別師走SとポルックスSをどちらも圧勝で制し、賞金を積んだ上で勢いに乗って臨んだ佐賀記念だったが、そこでは1番人気に応えられず3着に敗退。関係者は「佐賀は内が深いので、最内枠から逃げる形になり、2周目の勝負どころで外から被されて内に押し込まれたのが響いた」と分析している。
今回は汚名返上を期する一戦。「結果は案外でしたが、幸いレース後のダメージはなく、良い状態を維持しています。馬格があるので57キロのハンデは気にならないし、中山は2戦2勝の条件なので見直せます」と厩舎サイドは前向きなトーンで、シュタルケ騎手の騎乗停止によって田辺裕信騎手に手綱が巡ってきたが、エージェントは「良いおこぼれを貰った」と喜んでいたそうだ。





5枠9番
エイシンセラード
牝4/52.0kg 
津村明秀/今野貞一
騎手厩舎連対率:0.0%
中山ダ:1-0-0-0 
ダ1800m:4-0-0-2 
最高タイム:1.50.9
《期待値60%》

大敗後で人気の盲点となっていた前走の上総Sで「このクラスでも十分に通用する」という情報を掴んで本命公開し、馬連2点目5160円、3連複3700円、3連単3万6800円の会心的中をお届けした今野貞一厩舎エイシンセラード。前走の勝利でダートは通算6戦4勝となったが、TCK女王盃の敗戦には前走時にもお伝えした通り「地方の深いダートが合わなかった」ことに加え、「短い間隔で立て続けに使っていたし、大井までの輸送もあって気持ちが煮詰まっていた」という事情もあった。事実上ダートでは底を見せていないと評していいだろう。
今回は牡馬の実績馬が揃った重賞となるが、「52キロなら重賞でも通用していいはず」と関係者は強気。「前走も牡馬相手に好時計で勝っているのだから、相手関係はあまり気にしていない。中山も合っている」と、前向きな話が続いていた。この相手に通用すれば将来は明るい。





7枠13番
ハイランドピーク
牡5/57.0kg 
横山和生/土田稔
騎手厩舎連対率:22.2%
中山ダ:3-2-0-3 
ダ1800m:4-2-0-3 
最高タイム:1.51.9
《期待値65%》

7ヶ月ぶりの復帰戦だった前走は、行き脚が付かず中団からとなり、向正面でマクって先頭に立って直線失速とチグハグな競馬で5着敗退。「前走は牧場でもあまり乗っていなかったために、馬がボケていてゲートの中で落ち着きすぎて出遅れてしまった」と陣営は振り返る。「マーチSへの叩き台なのは確かだが、地力を考えればOPはそれでも勝ち負け」と自信はあったようだが、ゲートを出ないというのは想定外だったようだ。
今回は最初から目標にしていた一戦で、実戦を使った効果もあり状態面は着実に上昇。「少し気が入りすぎたか、追い切りでは少し持って行かれ気味だった」という面はあったものの、「息遣いなんかは随分良くなったし、スタートさえ普通に出れば変な競馬にはならない」と横山和生騎手も感触は掴んでいる様子だった。昨年は痛恨の出遅れで派手に人気を裏切ったマーチSだが、本来中山は得意なコース。今回で前走と昨年の失態を取り返す。





8枠16番
センチュリオン
牡7/57.5kg 
内田博幸/田村康仁
騎手厩舎連対率:13.0%
中山ダ:8-2-2-3 
ダ1800m:8-3-2-7 
最高タイム:1.51.0
《期待値60%》

昨年のこのレースの勝ち馬にして、これまでのキャリア8勝全てを中山1800mで挙げている、現役屈指の中山ダート巧者センチュリオン。昨年のマーチS勝ちでこの馬の競走馬としての大目標は達成した感はあるが、今年も連覇を狙ってしっかり仕上げてきている。
というのも、中山のダート1800m戦はOP特別までは非常に多く組まれている一方で、重賞はマーチS一つだけ。マーチSを勝ってしまったセンチュリオンは斤量の問題でもう中山のOP特別は使うことが出来ず、実際に昨秋は金沢、京都、中京、名古屋とこれまで走ってこなかった競馬場を渡り歩くこととなり満足な結果が出なかった。今回は1年ぶりに使える中山で、「時計が出ないのはいつものことで、しっかり乗り込んでいるので仕上がりには満足している」と厩舎サイド。57.5キロでもココで結果を出さなければ中山巧者の名が廃る。



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