共同通信杯

東京競馬場6日目11R
第53回
共同通信杯
芝 1800m/GⅢ/3歳/国際/別定


【事前情報ランクC】


例年それほど頭数が集まるわけではないのが共同通信杯だが、10頭未満でのレースはフサイチホウオーが勝った2007年以来。7頭立ての競馬となるとグレード制導入以降では初めてで、カブラヤオーが勝った1975年以来となる。ちなみに、過去最少頭数はサクラショウリが勝った1978年とテンポイントが勝った1976年の6頭立ての2回。
つまりは、いくらクラシック路線が多様化したり関係者の考え方が変わってきたといっても、2着まで賞金加算が叶い、当然賞金も多く出る出世レースの共同通信杯が7頭立てになるのは異様だということ。その原因と言えそうなのが、山ほど2~3歳戦の勝ち星を稼ぎながら、今回2頭の重賞馬しか出走させていないノーザンファームの馬だろう。アドマイヤマーズとクラージュゲリエの2頭がいれば勝負になる。ならば他の馬は出す必要なし。その考えも分かりはするが、ここまで極端な状況になってしまうとレースや競馬界の盛り上がりを考えてくれても…という気持ちになってしまう。
とはいえ、春のGⅠでも中心を担っていくことになるであろう2頭の重賞馬に加え、頭数は少なくても挑戦者はどれも魅力的。馬券的には極端な高配当までは望みにくいものの、この先に向けて見逃せないレースとなることは間違いない。
さて、順延のため順番が入れ替わり、月曜は牝馬重賞のクイーンCが控える。そして、来週は早くも冬の東京最終週。今年最初のGⅠフェブラリーSが待ち構えている。こちらの情報も是非ともご注目頂きたいところ。







1枠1番
ダノンキングリー
牡3/56.0kg 
戸崎圭太/萩原清
騎手厩舎連対率:52.0%
東京芝:1-0-0-0 
芝1800m:未経験 
《期待値65%》

デビューから2連勝。前走のひいらぎ賞は2歳コースレコードに0.3秒差の1分33秒4、2着馬に3馬身半差という圧勝で勝ち上がってきた萩原清厩舎ダノンキングリー。これまでマイル戦しか経験がなく、今回が初めての1800m戦という状況は2歳王者アドマイヤマーズと同じだが、関係者はその存在を意識しつつ強気の言葉を並べている。
この厩舎で調教助手をしている元騎手の二本柳壮は「2歳王者を負かすのはウチの馬しかいないでしょう」と意気込み十分。距離に関しては今回が試金石で、どれだけの走りが出来るかによって次の目標を2000mの皐月賞とするかマイルのNHKとするかを決めるそうだが、能力的には十分勝ち負けになると考えている。
デビューから乗っている鞍上の戸崎騎手も高評価で、「追い切りの動きは前走より良かったし、その前走が思った以上の強さ。距離は2000mくらいまでこなせると思っているし、アドマイヤマーズが出てきますがこの馬が勝っても不思議ではありません。この春が楽しみです」と自信十分。今回の相手はダノンキングリーの真価を問う相手としてちょうどいい。





4枠4番
アドマイヤマーズ
牡3/57.0kg 
デムーロ/友道康夫
騎手厩舎連対率:62.5%
東京芝:未経験 
芝1800m:未経験 
《期待値70%》

新馬戦、デイリー杯2歳S、そして馬連9710円の的中をお届けした朝日杯フューチュリティSと本命公開してきた、WORLDメンバーの方々には昨夏からお馴染みのドル箱3歳馬、友道康夫厩舎アドマイヤマーズ。2歳マイル王者が今年は共同通信杯から始動する。
朝日杯勝ち馬が共同通信杯から始動するのは2006年のフサイチリシャール以来の出来事となるが、陣営はその意図について「春はダービーにせよNHKマイルカップにせよ東京に大きな目標がある。そのために一度東京コースと輸送を経験させておきたかった」と説明する。また、「皐月賞の結果によっては、そこから中2週でNHKマイルカップ、さらにダービーというローテになる可能性がある。普通にトライアルを使うと間隔を空けずにレースが続くことになってしまうので、このタイミングで使えばGⅠ本番に余力を持たせられる」と、この厩舎らしく獲るべき目標を意識して逆算したローテでもあるようだ。
初の東京、初の1800m、降雪中止明けという要素はあるが、左回り自体は中京の2戦で経験済み。そして、デイリー杯と朝日杯を見ればペース、馬場、展開を問わず強い競馬が出来る器用さと完成度があることは自明。今回も崩れる姿は想像しにくい。


5枠5番
フォッサマグナ
牡3/56.0kg 
ルメール/藤沢和雄
騎手厩舎連対率:43.0%
東京芝:未経験 
芝1800m:未経験 
《期待値65%》

京成杯を使ったランフォザローゼス、さらにはルヴォルグ、エデリー、ヴァンランディと中距離で勝ち上がった馬を多く抱える藤沢和雄厩舎が共同通信杯に送り込んできたのは、何と中京の1400m戦で新馬勝ちしたフォッサマグナ。この状況こそが関係者の自信を示す一つの要素となりそうだ。
そもそも藤沢和雄厩舎が中京で新馬勝ちしたのが初めてのことで、これは1週前の東京マイルでデビューさせる予定が除外となったため。1400mの距離も番組上仕方なくのことで、厩舎としては短距離馬だと思って1400mでおろした訳ではない。今回はルメールもどうしてもこの馬に共同通信杯で乗りたいと希望していたという話もあり、実は、先週のきさらぎ賞を使ったアガラスはフォッサマグナのせいでルメールが乗れないため予定を早めてきさらぎ賞に行ったという経緯もある。
厩舎サイドも「相手は強いが、だからこそ敢えてココにブツけて試してみたい」と、挑戦者の立場ながら自信はある様子。「先々を考えれば今回賞金が欲しいし、ポテンシャルの高さを考えれば突き抜けてもいい」と、単なる試金石とは言い難い強気の参戦に思える。





6枠6番
クラージュゲリエ
牡3/57.0kg 
武豊/池江泰寿
騎手厩舎連対率:15.4%
東京芝:未経験 
芝1800m:1-0-1-0 
最高タイム:1.50.2
《期待値65%》

京都2歳Sで本命公開して3種馬券的中をお届けしている池江泰寿厩舎クラージュゲリエ。この馬も以前から聞いてきた情報からすれば、この春の大舞台でカギを握ることになりそうな1頭。今回もそのレースぶりには注目が必要だろう。
2000mの京都2歳Sを勝ってホープフルSに向かわなかったのは意外に思われるが、そこには同じキャロットFのサートゥルナーリアがいたので、ノーザンFの使い分け戦略としては当然。代わりにクラージュゲリエは「クラシックに向けての賞金は加算できたので、春を見据えて一度東京を経験させたい」と共同通信杯へ。これも昨年末には決まっていたようだ。
今年の共同通信杯は7頭立てだが、ノーザンF生産馬はクラージュゲリエとアドマイヤマーズの2頭だけ。アドマイヤは個人馬主の馬でGⅠ馬なのでぶつかるのは仕方ないとして、星の数ほどいるノーザンFのクラブ馬、本来なら賞金が欲しい1勝馬は1頭たりとも出走してこなかった。堀宣行厩舎のシュヴァルツリーゼも回避しており、その辺りは本当に徹底している。なお、仮にクラージュゲリエに不安要素があり、今回が結果度外視の一戦だとノーザンFが思っているとするなら、他の馬を使って勝たせようと考えるだろう。クラージュゲリエ(とアドマイヤマーズ)に任せて7頭立てにしたということは、勝負になるという手応えの表れでもある。
唯一の懸念を挙げるなら武豊騎手への乗り替わり。前走はモレイラ騎手が上手く押さえ込んだが、札幌2歳Sでも見られたように前掛かり過ぎる面など気性的に難しさがある馬。武豊騎手のようなタイプには合うかどうか、テン乗りだと尚更気になる部分ではある。



7枠7番
ゲバラ
牡3/56.0kg 
大野拓弥/伊藤大士
騎手厩舎連対率:25.0%
東京芝:未経験 
芝1800m:未経験 
《期待値55%》

関東馬ながら京都に遠征して新馬勝ちを収めた伊藤大士厩舎ゲバラ。スタートはゆっくりで行き脚も付かず道中は後方。4コーナーでは「鳴いたりして幼さを見せていた」そうで、直線でもグイグイと伸びる一方で物見をして内外にヨレるなど、随所に荒削りな面を見せるレースとなったが、それでも関西馬相手に勝ち切ったという点は価値があるだろう。
陣営曰く「中山の頭数が多いというのもあったが、広くて直線の長いコースが合うと思ったので最初から京都に投票した」とのことで、東京コースは歓迎。「初戦からあの競馬で勝ち切ったのだからポテンシャルは高い。2戦目の上積みやレース慣れを考えれば重賞でも勝負になると思った」と参戦を決めた今回、実績馬相手でも臆するところはない。


スポンサーサイト



コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する